踏み込んだなら、最後。





シロちゃん…、また声が低くなった…?
身長も伸びてるような気がする。

もう高校2年生になったし、当たり前と言われればそうなんだろう…けど。



「わかった?ユキちゃん」


「へっ、あ……、うん」


「はは、返事した」



聞き返すより先に、洗面台へと手を洗いに行ってしまった。

戻ってきたシロちゃんはテーブルに置かれていたお皿のラップを外して「僕の大好物」と、嬉しそうにハンバーグを見つめる。


さりげなく飲み物を用意してあげながらくつろぐ、そんな時間が私は好きだ。



「…シロちゃん、ほんとはお腹いっぱいでしょ」


「……………」


「でも食べてくれる。私シロちゃんのそーいうところ、すごく好きだよ」



どこかで食べてきたんだね。

でも保母さんたちは毎日張り切って私たちのために作ってくれる。