「どうする、柚?」


「どうするもこうするも、んー…」



私達の店番が終わり校内をプラプラ回っていると、響子ちゃんがわたあめを食べながら私に聞いてきた。

響子ちゃんは今すぐ聞きに行きたいのかずっとソワソワしてるけど、私は今日じゃなくても良くない?って思っちゃうんだよなー。



「草野百合を呼び出して詳しいこと聞けば良いじゃない」


「えー…でも、今日文化祭だよ?もっちーも言ってたけど、明日からでも良いんじゃ……」


「私と喧嘩したまんまで良いの?」



喧嘩したまんまって言う単語に思わずふっ、と笑ってしまった。

響子ちゃんは私の態度が気に入らないのかムッとした顔をしてるけど、私からしたらただ可愛いだけだよ。


「一応喧嘩したまんまだけどさ〜…花火大会は響子ちゃん来てくれなかったじゃん?だから、文化祭ぐらいは響子ちゃんと一緒に居たいなって思うんだけど…」



ちょっと恨み節を込めて言うと、響子ちゃんは明らかにバツが悪そうな顔をした。



「……それ言われると、なにも言えないじゃない」


「そう、それで良いよ!だから今日は一緒に楽しもうよ〜」


「ちょっ、引っ張らないでよ!分かったから!その代わり、明日絶対に草野に話を聞くから!」


「おっけー!」


明日の事は明日考えれば良いや。

それより今は響子ちゃんとの時間を大事にしたいもん。