次の日。
アイルとアイカが起こしに来た。
「アイカ、昨日みたいに、炎舞様達裸だったらどうしよう…。」
「大丈夫。
昨日みたいに私達でなんとかすれば良いのよ。」
「そうよね。
じゃあ、行くわよ。」
「うん。」
「おはようございます。」
アイルが、そーっと扉を開いた。
「おはよう。
アイル。
なんで、そーっと開けてるのよ?」
「マリア様!
もう、起きられていたんですか?」
「ええ。
それより、なんでコソコソ入って来たの?」
「それは…昨日の事が…ありましたので…。」
「あっ…。」
あたしの顔は真っ赤になった。
「ごめっ…ん…。」
「いえっ!
お気になさらずっ!
ご夫婦ですから、当たり前のことです。
動揺した、わたし達が悪いんです。
んんっっ!
本日は、どのお召し物にいたしますか?」
「そうね…。
中央の国に行くから…。
苺コーデにするわ。」
「かしこまりました。」
アイルは、クローゼットから、苺柄のワンピースを出してくれた。
「アイル、これに合うカーディガンを出して。」
「マリア様、どれになさいますか?」
「そうね…。
苺だから赤にするわ。」
「かしこまりました。」
「王女様、アクセサリーはどうされますか?」
「そうね…。」
「一応、赤色のものを、ご用意いたしましたが…。」
「ありがとう。
じゃあ、これにするわ。」
あたしは苺っぽいアクセサリーを選んだ。
「アイル、靴下と靴を出して。」
「かしこまりました。
こちらでいかがでしょう?」
「うん。
これにするわ。」
「王女様、髪型はどうされますか?」
「ゆるふわに出来る?」
「はい。」
「じゃあ、それにして。」
「でしたら、ゆるふわお団子なんて、どうでしょうか?」
「それいい!
それにして。」
「かしこまりました。」
「それにしても、こんなにうるさいのに、炎舞様起きないわね。」
「ホントですね…。
きっと、お疲れなんだと思いますよ。
王女様、こんな感じでいかがでしょう?」
「素敵!
アイカは、ヘアセット得意なのね。」
「はい。
アイルのも私がしてます。」
「そうなの?」
「はい。」
ここで、やっと、炎舞様が起きた。
「あれ?
もう準備できたの?」
「はい。
おはようございます。」
「おはよう。
その髪型、可愛いね。
似合ってるよ。」
「アイカがしてくれたんです。」
「へぇ…。
いいじゃん。
じゃあ、ぼくも着替えてくるよ。
食堂で会おう。」
「はい。」
炎舞様は、ショウタを呼んで、ご自分の部屋に帰られた。
あたしは、アイルとアイカと一緒に食堂に向かった。
「今日の朝食はなんだろ…。」
「なんでしょうね。」
「ここのご飯って美味しいのよね。」
「そうなんですか?
マリア様の世界の食事って、どんな感じなんですか?」
「基本、ここと変わらないわよ。」
「そうなんですね。」
「うん。」
「マリア様、フィランストーストご存知ですか?」
「フィランストースト?
フィランスって確かあたしの世界でフランスって聞いたけど…。
フランスのトースト…?
フレンチトーストかな…?
フィランストーストってどんなの?」
「フィランスのパンを牛乳と卵と砂糖に付けて焼くんですけど、ふわふわで美味しいんです。」
「あー、やっぱり、フレンチトーストだった。
こっちの世界では、それをフレンチトーストって言うの。」
「そうなんですか?」
「うん。
あれ、クリームとかアイス乗せたら、もっと美味しいよね。」
「そうなんですか?!
今度やってみます。
良いこと聞いたね、アイカ。」
「うん。
王女様、炎舞様が来られるまで、ここでお待ちになりますか?」
「そうね。
そうするわ。」
「かしこまりました。」
少しすると、炎舞様が来た。
「お待たせ。
中で待ってても良かったのに…。
待っててくれて、ありがとう。」
「いえ。
待ちたかっただけですから。」
「ふふふ…。
じゃあ、中に入ろう?」
「はい。」
「ショウタ、下がれ!」
「はっ!」
ショウタ達は下がった。
「炎舞様がお笑いになった…。」
「そうよ。
マリア様に対しては、全然違うのよ。」
「初めて見た…。」
「でしょ?」
「アイカ、ショウタ行くわよ。」
その頃、食堂では、炎舞様と楽しく食事する、あたしがいた。
食事の後、中央の国に向かって、馬車を走らせた。
中央の国の途中にある、迷いの森…。
迷いの森に入る前に、炎舞様が、迷っている人がいないか見るように。と言った。
あたしは、迷ってる人がいないか見ていた。
「マリア、もうすぐ、中央の国だよ。」
「はい。
迷ってる人居なかったですね。」
「うん。」
あたしと炎舞様は、中央の国に入った。
「炎舞様、マリア様、ようこそ。」
「モカ!
元気だった?」
「はい。
マリア様、昨日は、どうでしたか?」
「凄く楽しかったよ。」
「それは、良かったです。
炎舞様、いつものお部屋にどうぞ。
マリア様は、ボクに着いて来てください。」
「分かったわ。」
「マリア。
また、後で。」
「はい。」
あたしは、モカに着いて行った。
「この部屋でお待ちください。」
「分かったわ。」
「退屈凌ぎに、城内を周るのも良いかと思います。
城内を歩きたい時には、ボクを呼んでください。
ボクは、隣の部屋にいますので、声をかけて頂ければご案内します。」
「分かったわ。」
あたしは、部屋の中に入った。
部屋では、もう、みんなが集まっていた。
「マリアちゃん。」
「マリア様。」
「マリアさん。」
「マリア。」
「みんな。」
「あら、今日は、苺コーデ?
それも買ってもらったの?」
「そうなの。」
「マリアちゃん。
洋服いっぱいあるの?」
「うん。
お店にあるもの全部買ってもらったから。」
全員が、え?!となった。
「マリアさん、全部買ってもらったんですの?!」
「そうよ。」
「炎舞様、太っ腹…。
マリアいいなぁ。
ワタシなんて、コートと昨日買ってもらったドレスしかないわ。」
ヒロが呟く。
「わたしもです…。」
ユカが悲しそうに呟く。
「わたくしは、買ってもらえそうで、買ってもらってませんの…。
部屋にあった、お洋服は、国民にあげましたわ。
だって、マリアさんが、着るようなお洋服でしたので…。」
ヤエが嘆く。
「そうなんだ…。」
「あ、マリアちゃんの国は、物価が安い。って李衣様に言われたわ。」
「邪影様もおっしゃってましたわ。」
「ワタシも冷樹様に言われた。」
「光成様もです。」
「じゃあ、火の国で買ってもらったら良いんじゃない?
あ、でも、国によって気候が違うから、どうなんだろ…。
合うのかな?」
「火の国に行きたいわ。
マリアちゃんが羨ましいわ。」
「今日、早く終わるから、ついでに来たらどう?」
「今日、早いんですの?!」
「マリア、よく知ってるわね。」
「炎舞様が言ってたのよ。
今日は、健康診断だって。」
「そうなんですの?!
「マリア様、何でも知ってるんですね。」
「炎舞様が教えてくれるから…。」
「そんなに、お話しの時間がございますの?」
「そうね…。
食事の時とか、出かけた時とか、お風呂の時とか、寝る時とか…。」
「ちょ…ちょっとお待ちください!
今、寝る時、お風呂の時って言いました?!」
「そうよ。
一緒にお風呂入ってるし、寝てるし…。」
全員が、びっくりしていた。
「え…。
夫婦だし、当たり前じゃないの?
炎舞様にも言われたし。」
「ワタシのとこは別よ?」
「私も。」
「わたしもです。」
「わたくしもですわ。
言えば、一緒に入りそうですけど…。
わたくしが恥ずかしくて…。」
「あたしも恥ずかしかったよ。
でも、夫婦だから。って言われて…。
言われたら、そうだよね…。ってなって…。」
「なるほど…。
それで、マリアは一緒に入ってるんだ?」
「そう。
後継も考えてるし…。」
「後継?!!」
全員に叫ばれた。
「じゃ…じゃあ…もう…。」
「そう。
ミカの想像通り。」
「マリア、大人じゃん!!」
「そうでもないけど…。
フィランストーストに喜ぶし。」
「フィランストースト…?
マリアさん、それは何ですの?」
「フレンチトーストのこと。
こっちでは、フィランストーストって言うんだって。
アイル達が教えてくれた。」
「へぇ…。
アイルって誰か分からないけど…。
マリアのメイド?」
「そうそう。
アイルとアイカが居るの。
双子なんだよ。」
「へぇ…。
マリア専属が居るって事だ?」
「そうなの。
この髪もアイカがしてくれたの。」
「今日の髪型、可愛いと思ってましたの。」
「アイカは、こういうのが得意みたいで…。
アクセサリー選びも、アイカは得意なの。」
「へぇ…。
マリアのとこ凄いなぁ。
ワタシのとこは、専属のメイドなんていないよ…。」
「わたしのとこもです。」
「私のとこも。」
「わたくしは、1人だけ居ますわ。」
「えっ、ヤエちゃんのとこも居るの?」
「ええ、居ますわ。
今日も連れて来てますの。
外で待ってますわ。」
「へぇ…。
マリアのとこは連れて来てないの?」
「うん。
お城に居る。」
そこに、旦那達が迎えに来た。
「マリア、お待たせ。」
「炎舞様!」
「ヤエ、行こうか。」
「邪影様、火の国に行って服を買ってください。」
「火の国で?」
「なんで、ぼくの国?」
「安いとお聞きしましたのです…。」
「分かった。
ヤエの気にいる服を買ってやろう。」
「ありがとうございますですわ。」
「では、これから行くとしよう。」
「はい。」
ヤエと邪影様の会話を聞いて、全員が来ることになった。
「服でしたら、シェリーが良いかと…。
24時間開いてますし、色んなお店がありますので、選ぶのに良いと思います。
ね?
炎舞様。」
「うん。
シェリー行けば?」
「炎舞、案内はしてくれないのか?」
「なんで、ぼくが?」
「お前の国だからだ。」
「嫌だよ。
ぼくは、忙しいんだよ!
ぼくがダメだからって、マリアに頼むなよ?」
「では、服を買ってやれないではないか!
ヤエの願いなのだ。」
「炎舞様、あたしからもお願いします。」
「マリア…。
仕方ないな…。
マリアの願いならきくよ。
案内する。
今からでいいか?」
「わたしは良いぞ。」
「私もだ。」
「わたくしも。」
「オレも。」
「じゃあ、シェリーの馬車止めに集合。」
全員が、分かった。と答えた。
シェリーの馬車止め場。
全員が揃い、買い物に出かけた。
「言っとくけど、春物しかないからな。」
「コートは、自国で買うさ。」
「冷樹は良いとして、他は?
李衣のとことか困るだろ。」
「リゾート系の服があれば…。」
「それは…リゾート地に行かないと…。」
「では、リゾート地を教えてください。
わたくし達は、そちらに行きます。」
「リゾートなら、ポンビエ、ベリーニ辺りか…。」
「どこが良いですか?」
「服買うなら、オレンジ・ブロッサムだな。
地図で言うとここ。」
「分かりました。
ミカ、そちらに行きましょう。」
「はい。」
ミカ達は、オレンジ・ブロッサムに行った。
「冬服はないか?」
「あるとしたら、カールトンだな。
地図で言うとここ。」
「なんだ、隣か。
ヒロ。
行ってみようぜ。」
「はい。」
ヒロ達は、カールトンに行った。
「私達は、ここで買う。
ユカの好きな服はなんだ?」
「マリア様のような服です。」
「では、マリアと同じ店で買ってやろう。」
「はい。
ありがとうございます。」
「ヤエは、どんな服がいい?」
「邪影の奥さんの感じだと、アヴァンティーだな。」
「では、そこに。」
「まずは、光成のとこの服売り場に連れて行くよ。」
「分かった。」
炎舞様は、光成様とユカをアンクルージュに連れて行った。
入った途端、ユカは大喜び。
「じゃあ、好きなだけ買ってやれよ。」
「分かった。」
「邪影のは、こっち。」
「ここか?」
「そう。」
「ヤエ、入ろう。」
「はい。」
ヤエ達が入り、それぞれが買い物している間、暇になったので、炎舞様とcafeに行く事にした。
「cafeなら、プース・カフェって街なんだけど、それじゃ合流に間に合わないから、シェリーのcafeになるんだよね…。
どっかいいとこあったかなぁ…。」
そんなこと考えていたら、光成様たちが帰って来た。
「もう買ったのか?!」
「ああ。
私のとこは終わりだ。」
「ちゃんと買ってやったんだろうな?」
「うむ。
なぁ、ユカ?」
「はい。
沢山買ってもらいました。」
「なら良いけど。」
「では、帰るとする。」
「ん。」
「ではな。
炎舞。」
「ん。」
光成様達は、光の国に帰って行った。
次に帰って来たのは、邪影様夫婦。
ヤエは満足そうだった。
次に帰って来たのは、冷樹様夫婦。
氷の国に近いと言うことで、冬服を取り扱っていたらしい。
ヒロは、沢山買ってもらって満足気だった。
最後に帰って来たのは、李衣様夫婦。
思った服が沢山あったようで、大満足な顔のミカ。
みんなが、それぞれの国に帰ったので、あたしと炎舞様も帰る事にした。
お城に帰ると、アイル達が待っていた。
「炎舞様、マリア様、おかえりなさいませ。」
「アイル。
ただいま。」
「マリア様、お疲れではありませんか?」
「少し疲れたわ…。」
「では、お部屋の方に…。」
「ありがとう。」
炎舞様は、ショウタと自室に戻って行った。
あたしも、仮の部屋に戻った。
「アイル、アイカは?」
「アイカは、マリア様のために動いてます。」
「えっ、なになに?
気になる!」
「内緒にございます。
もう少ししたら帰って来ますので、本人にお聞きください。」
「分かったわ。」
そこに、アイカが帰ってきた。
アイカは、後ろに何かを隠しながら、あたしに近づいて来た。
「アイカ、どうしたの?」
「王女様、こちらをご覧ください。」
そう言って、アイカは隠していたものを、差し出してきた。
「こ…これは…。」
「王女様のお部屋の壁紙などのサンプルです。」
「これを作ってくれてたの?」
「はい。」
「ありがとう!」
「いえ。
王女様、どんな感じにしたいか、これで作ってみてください。」
「分かったわ。」
あたしは、自分の部屋から、置きたいものや、壁紙や照明などを決めていった。
「流石、王女様。
可愛らしいお部屋ですね。」
「ありがとう。
自分の部屋はこれで。」
「お次は、ペットルームです。
用品は、シェリーにあるペットショップでお選びください。」
「分かったわ。」
あたしは、壁紙などを決めていった。
「王女様、モンスタールームには、シンクをお付けください。
容器を洗ったりするのに便利です。」
「分かったわ。」
あたしは、アイカの言う通り、シンクも決めた。
「お次は、クローゼットです。」
「分かったわ。」
壁紙と照明などを選んだ。
「お次は、ドレスのクローゼットです。」
「普通のと分けるの?」
「はい。」
「分かったわ。」
「お次は、実験室です。
ここは、シンクを2つお選びください。」
「分かったわ。」
あたしは、壁紙とシンク2つと棚を選んだ。
「実験道具は、お店がありますので、そちらで揃えてください。」
「分かったわ。」
「今のとこ、以上が王女様のお部屋になります。
明日にでも、炎舞様とグッズを買いに行かれてはいかがでしょう?」
「え、でも、まだ部屋出来ないでしょ?」
「大丈夫です。
壁紙を貼ったり、家具を置いたりするだけですし、クローゼットの中の物を移すだけですから、午前中には終わります。」
「そんなに早く?!」
「はい。
魔法も使いますので…。」
「なるほど。
じゃあ、炎舞様に相談するわ。」
「はい。」
そこに、炎舞様が来た。
あたしは早速お願いした。
炎舞様は快く快諾してくれた。
それから、一緒にお風呂に入り、お風呂上がりにジュースを飲んだ。
今日のもマゴの実のジュースだった。
アイル達が下がって、2人きりになると、炎舞様が求めて来たので、体を許した。
今回は、服を着て眠った。
朝、大変な事にならないように。
アイルとアイカが起こしに来た。
「アイカ、昨日みたいに、炎舞様達裸だったらどうしよう…。」
「大丈夫。
昨日みたいに私達でなんとかすれば良いのよ。」
「そうよね。
じゃあ、行くわよ。」
「うん。」
「おはようございます。」
アイルが、そーっと扉を開いた。
「おはよう。
アイル。
なんで、そーっと開けてるのよ?」
「マリア様!
もう、起きられていたんですか?」
「ええ。
それより、なんでコソコソ入って来たの?」
「それは…昨日の事が…ありましたので…。」
「あっ…。」
あたしの顔は真っ赤になった。
「ごめっ…ん…。」
「いえっ!
お気になさらずっ!
ご夫婦ですから、当たり前のことです。
動揺した、わたし達が悪いんです。
んんっっ!
本日は、どのお召し物にいたしますか?」
「そうね…。
中央の国に行くから…。
苺コーデにするわ。」
「かしこまりました。」
アイルは、クローゼットから、苺柄のワンピースを出してくれた。
「アイル、これに合うカーディガンを出して。」
「マリア様、どれになさいますか?」
「そうね…。
苺だから赤にするわ。」
「かしこまりました。」
「王女様、アクセサリーはどうされますか?」
「そうね…。」
「一応、赤色のものを、ご用意いたしましたが…。」
「ありがとう。
じゃあ、これにするわ。」
あたしは苺っぽいアクセサリーを選んだ。
「アイル、靴下と靴を出して。」
「かしこまりました。
こちらでいかがでしょう?」
「うん。
これにするわ。」
「王女様、髪型はどうされますか?」
「ゆるふわに出来る?」
「はい。」
「じゃあ、それにして。」
「でしたら、ゆるふわお団子なんて、どうでしょうか?」
「それいい!
それにして。」
「かしこまりました。」
「それにしても、こんなにうるさいのに、炎舞様起きないわね。」
「ホントですね…。
きっと、お疲れなんだと思いますよ。
王女様、こんな感じでいかがでしょう?」
「素敵!
アイカは、ヘアセット得意なのね。」
「はい。
アイルのも私がしてます。」
「そうなの?」
「はい。」
ここで、やっと、炎舞様が起きた。
「あれ?
もう準備できたの?」
「はい。
おはようございます。」
「おはよう。
その髪型、可愛いね。
似合ってるよ。」
「アイカがしてくれたんです。」
「へぇ…。
いいじゃん。
じゃあ、ぼくも着替えてくるよ。
食堂で会おう。」
「はい。」
炎舞様は、ショウタを呼んで、ご自分の部屋に帰られた。
あたしは、アイルとアイカと一緒に食堂に向かった。
「今日の朝食はなんだろ…。」
「なんでしょうね。」
「ここのご飯って美味しいのよね。」
「そうなんですか?
マリア様の世界の食事って、どんな感じなんですか?」
「基本、ここと変わらないわよ。」
「そうなんですね。」
「うん。」
「マリア様、フィランストーストご存知ですか?」
「フィランストースト?
フィランスって確かあたしの世界でフランスって聞いたけど…。
フランスのトースト…?
フレンチトーストかな…?
フィランストーストってどんなの?」
「フィランスのパンを牛乳と卵と砂糖に付けて焼くんですけど、ふわふわで美味しいんです。」
「あー、やっぱり、フレンチトーストだった。
こっちの世界では、それをフレンチトーストって言うの。」
「そうなんですか?」
「うん。
あれ、クリームとかアイス乗せたら、もっと美味しいよね。」
「そうなんですか?!
今度やってみます。
良いこと聞いたね、アイカ。」
「うん。
王女様、炎舞様が来られるまで、ここでお待ちになりますか?」
「そうね。
そうするわ。」
「かしこまりました。」
少しすると、炎舞様が来た。
「お待たせ。
中で待ってても良かったのに…。
待っててくれて、ありがとう。」
「いえ。
待ちたかっただけですから。」
「ふふふ…。
じゃあ、中に入ろう?」
「はい。」
「ショウタ、下がれ!」
「はっ!」
ショウタ達は下がった。
「炎舞様がお笑いになった…。」
「そうよ。
マリア様に対しては、全然違うのよ。」
「初めて見た…。」
「でしょ?」
「アイカ、ショウタ行くわよ。」
その頃、食堂では、炎舞様と楽しく食事する、あたしがいた。
食事の後、中央の国に向かって、馬車を走らせた。
中央の国の途中にある、迷いの森…。
迷いの森に入る前に、炎舞様が、迷っている人がいないか見るように。と言った。
あたしは、迷ってる人がいないか見ていた。
「マリア、もうすぐ、中央の国だよ。」
「はい。
迷ってる人居なかったですね。」
「うん。」
あたしと炎舞様は、中央の国に入った。
「炎舞様、マリア様、ようこそ。」
「モカ!
元気だった?」
「はい。
マリア様、昨日は、どうでしたか?」
「凄く楽しかったよ。」
「それは、良かったです。
炎舞様、いつものお部屋にどうぞ。
マリア様は、ボクに着いて来てください。」
「分かったわ。」
「マリア。
また、後で。」
「はい。」
あたしは、モカに着いて行った。
「この部屋でお待ちください。」
「分かったわ。」
「退屈凌ぎに、城内を周るのも良いかと思います。
城内を歩きたい時には、ボクを呼んでください。
ボクは、隣の部屋にいますので、声をかけて頂ければご案内します。」
「分かったわ。」
あたしは、部屋の中に入った。
部屋では、もう、みんなが集まっていた。
「マリアちゃん。」
「マリア様。」
「マリアさん。」
「マリア。」
「みんな。」
「あら、今日は、苺コーデ?
それも買ってもらったの?」
「そうなの。」
「マリアちゃん。
洋服いっぱいあるの?」
「うん。
お店にあるもの全部買ってもらったから。」
全員が、え?!となった。
「マリアさん、全部買ってもらったんですの?!」
「そうよ。」
「炎舞様、太っ腹…。
マリアいいなぁ。
ワタシなんて、コートと昨日買ってもらったドレスしかないわ。」
ヒロが呟く。
「わたしもです…。」
ユカが悲しそうに呟く。
「わたくしは、買ってもらえそうで、買ってもらってませんの…。
部屋にあった、お洋服は、国民にあげましたわ。
だって、マリアさんが、着るようなお洋服でしたので…。」
ヤエが嘆く。
「そうなんだ…。」
「あ、マリアちゃんの国は、物価が安い。って李衣様に言われたわ。」
「邪影様もおっしゃってましたわ。」
「ワタシも冷樹様に言われた。」
「光成様もです。」
「じゃあ、火の国で買ってもらったら良いんじゃない?
あ、でも、国によって気候が違うから、どうなんだろ…。
合うのかな?」
「火の国に行きたいわ。
マリアちゃんが羨ましいわ。」
「今日、早く終わるから、ついでに来たらどう?」
「今日、早いんですの?!」
「マリア、よく知ってるわね。」
「炎舞様が言ってたのよ。
今日は、健康診断だって。」
「そうなんですの?!
「マリア様、何でも知ってるんですね。」
「炎舞様が教えてくれるから…。」
「そんなに、お話しの時間がございますの?」
「そうね…。
食事の時とか、出かけた時とか、お風呂の時とか、寝る時とか…。」
「ちょ…ちょっとお待ちください!
今、寝る時、お風呂の時って言いました?!」
「そうよ。
一緒にお風呂入ってるし、寝てるし…。」
全員が、びっくりしていた。
「え…。
夫婦だし、当たり前じゃないの?
炎舞様にも言われたし。」
「ワタシのとこは別よ?」
「私も。」
「わたしもです。」
「わたくしもですわ。
言えば、一緒に入りそうですけど…。
わたくしが恥ずかしくて…。」
「あたしも恥ずかしかったよ。
でも、夫婦だから。って言われて…。
言われたら、そうだよね…。ってなって…。」
「なるほど…。
それで、マリアは一緒に入ってるんだ?」
「そう。
後継も考えてるし…。」
「後継?!!」
全員に叫ばれた。
「じゃ…じゃあ…もう…。」
「そう。
ミカの想像通り。」
「マリア、大人じゃん!!」
「そうでもないけど…。
フィランストーストに喜ぶし。」
「フィランストースト…?
マリアさん、それは何ですの?」
「フレンチトーストのこと。
こっちでは、フィランストーストって言うんだって。
アイル達が教えてくれた。」
「へぇ…。
アイルって誰か分からないけど…。
マリアのメイド?」
「そうそう。
アイルとアイカが居るの。
双子なんだよ。」
「へぇ…。
マリア専属が居るって事だ?」
「そうなの。
この髪もアイカがしてくれたの。」
「今日の髪型、可愛いと思ってましたの。」
「アイカは、こういうのが得意みたいで…。
アクセサリー選びも、アイカは得意なの。」
「へぇ…。
マリアのとこ凄いなぁ。
ワタシのとこは、専属のメイドなんていないよ…。」
「わたしのとこもです。」
「私のとこも。」
「わたくしは、1人だけ居ますわ。」
「えっ、ヤエちゃんのとこも居るの?」
「ええ、居ますわ。
今日も連れて来てますの。
外で待ってますわ。」
「へぇ…。
マリアのとこは連れて来てないの?」
「うん。
お城に居る。」
そこに、旦那達が迎えに来た。
「マリア、お待たせ。」
「炎舞様!」
「ヤエ、行こうか。」
「邪影様、火の国に行って服を買ってください。」
「火の国で?」
「なんで、ぼくの国?」
「安いとお聞きしましたのです…。」
「分かった。
ヤエの気にいる服を買ってやろう。」
「ありがとうございますですわ。」
「では、これから行くとしよう。」
「はい。」
ヤエと邪影様の会話を聞いて、全員が来ることになった。
「服でしたら、シェリーが良いかと…。
24時間開いてますし、色んなお店がありますので、選ぶのに良いと思います。
ね?
炎舞様。」
「うん。
シェリー行けば?」
「炎舞、案内はしてくれないのか?」
「なんで、ぼくが?」
「お前の国だからだ。」
「嫌だよ。
ぼくは、忙しいんだよ!
ぼくがダメだからって、マリアに頼むなよ?」
「では、服を買ってやれないではないか!
ヤエの願いなのだ。」
「炎舞様、あたしからもお願いします。」
「マリア…。
仕方ないな…。
マリアの願いならきくよ。
案内する。
今からでいいか?」
「わたしは良いぞ。」
「私もだ。」
「わたくしも。」
「オレも。」
「じゃあ、シェリーの馬車止めに集合。」
全員が、分かった。と答えた。
シェリーの馬車止め場。
全員が揃い、買い物に出かけた。
「言っとくけど、春物しかないからな。」
「コートは、自国で買うさ。」
「冷樹は良いとして、他は?
李衣のとことか困るだろ。」
「リゾート系の服があれば…。」
「それは…リゾート地に行かないと…。」
「では、リゾート地を教えてください。
わたくし達は、そちらに行きます。」
「リゾートなら、ポンビエ、ベリーニ辺りか…。」
「どこが良いですか?」
「服買うなら、オレンジ・ブロッサムだな。
地図で言うとここ。」
「分かりました。
ミカ、そちらに行きましょう。」
「はい。」
ミカ達は、オレンジ・ブロッサムに行った。
「冬服はないか?」
「あるとしたら、カールトンだな。
地図で言うとここ。」
「なんだ、隣か。
ヒロ。
行ってみようぜ。」
「はい。」
ヒロ達は、カールトンに行った。
「私達は、ここで買う。
ユカの好きな服はなんだ?」
「マリア様のような服です。」
「では、マリアと同じ店で買ってやろう。」
「はい。
ありがとうございます。」
「ヤエは、どんな服がいい?」
「邪影の奥さんの感じだと、アヴァンティーだな。」
「では、そこに。」
「まずは、光成のとこの服売り場に連れて行くよ。」
「分かった。」
炎舞様は、光成様とユカをアンクルージュに連れて行った。
入った途端、ユカは大喜び。
「じゃあ、好きなだけ買ってやれよ。」
「分かった。」
「邪影のは、こっち。」
「ここか?」
「そう。」
「ヤエ、入ろう。」
「はい。」
ヤエ達が入り、それぞれが買い物している間、暇になったので、炎舞様とcafeに行く事にした。
「cafeなら、プース・カフェって街なんだけど、それじゃ合流に間に合わないから、シェリーのcafeになるんだよね…。
どっかいいとこあったかなぁ…。」
そんなこと考えていたら、光成様たちが帰って来た。
「もう買ったのか?!」
「ああ。
私のとこは終わりだ。」
「ちゃんと買ってやったんだろうな?」
「うむ。
なぁ、ユカ?」
「はい。
沢山買ってもらいました。」
「なら良いけど。」
「では、帰るとする。」
「ん。」
「ではな。
炎舞。」
「ん。」
光成様達は、光の国に帰って行った。
次に帰って来たのは、邪影様夫婦。
ヤエは満足そうだった。
次に帰って来たのは、冷樹様夫婦。
氷の国に近いと言うことで、冬服を取り扱っていたらしい。
ヒロは、沢山買ってもらって満足気だった。
最後に帰って来たのは、李衣様夫婦。
思った服が沢山あったようで、大満足な顔のミカ。
みんなが、それぞれの国に帰ったので、あたしと炎舞様も帰る事にした。
お城に帰ると、アイル達が待っていた。
「炎舞様、マリア様、おかえりなさいませ。」
「アイル。
ただいま。」
「マリア様、お疲れではありませんか?」
「少し疲れたわ…。」
「では、お部屋の方に…。」
「ありがとう。」
炎舞様は、ショウタと自室に戻って行った。
あたしも、仮の部屋に戻った。
「アイル、アイカは?」
「アイカは、マリア様のために動いてます。」
「えっ、なになに?
気になる!」
「内緒にございます。
もう少ししたら帰って来ますので、本人にお聞きください。」
「分かったわ。」
そこに、アイカが帰ってきた。
アイカは、後ろに何かを隠しながら、あたしに近づいて来た。
「アイカ、どうしたの?」
「王女様、こちらをご覧ください。」
そう言って、アイカは隠していたものを、差し出してきた。
「こ…これは…。」
「王女様のお部屋の壁紙などのサンプルです。」
「これを作ってくれてたの?」
「はい。」
「ありがとう!」
「いえ。
王女様、どんな感じにしたいか、これで作ってみてください。」
「分かったわ。」
あたしは、自分の部屋から、置きたいものや、壁紙や照明などを決めていった。
「流石、王女様。
可愛らしいお部屋ですね。」
「ありがとう。
自分の部屋はこれで。」
「お次は、ペットルームです。
用品は、シェリーにあるペットショップでお選びください。」
「分かったわ。」
あたしは、壁紙などを決めていった。
「王女様、モンスタールームには、シンクをお付けください。
容器を洗ったりするのに便利です。」
「分かったわ。」
あたしは、アイカの言う通り、シンクも決めた。
「お次は、クローゼットです。」
「分かったわ。」
壁紙と照明などを選んだ。
「お次は、ドレスのクローゼットです。」
「普通のと分けるの?」
「はい。」
「分かったわ。」
「お次は、実験室です。
ここは、シンクを2つお選びください。」
「分かったわ。」
あたしは、壁紙とシンク2つと棚を選んだ。
「実験道具は、お店がありますので、そちらで揃えてください。」
「分かったわ。」
「今のとこ、以上が王女様のお部屋になります。
明日にでも、炎舞様とグッズを買いに行かれてはいかがでしょう?」
「え、でも、まだ部屋出来ないでしょ?」
「大丈夫です。
壁紙を貼ったり、家具を置いたりするだけですし、クローゼットの中の物を移すだけですから、午前中には終わります。」
「そんなに早く?!」
「はい。
魔法も使いますので…。」
「なるほど。
じゃあ、炎舞様に相談するわ。」
「はい。」
そこに、炎舞様が来た。
あたしは早速お願いした。
炎舞様は快く快諾してくれた。
それから、一緒にお風呂に入り、お風呂上がりにジュースを飲んだ。
今日のもマゴの実のジュースだった。
アイル達が下がって、2人きりになると、炎舞様が求めて来たので、体を許した。
今回は、服を着て眠った。
朝、大変な事にならないように。



