次の日。
アイルとアイカ達が、起こしに来た。
「おはようございます………。
っっ!!
アイカっ!!
みんなを出して!!」
「はいっっ!!」
アイカは、慌てて外にみんなを出した。
「えっっ炎舞様っっ!!
マリア様っっ!!
起きてください!!」
「ん…ア…イル…?」
「マリア様っっ!!」
「アイル?!
あたし裸っっ!!」
「マリア様っっ!!
すぐに、お召し物をっっ!!
炎舞様っっ!!
起きてくださいっっ!!」
「アイル!!?」
「炎舞様、お目覚めのようで…。
お召し物を早く着てください!」
「ああ…。」
「マリア様、ゆっくりで大丈夫です。
お体ダルいですよね…。
大丈夫です。
こちらのお召し物にお着替えください。
お手伝いいたします。」
「ありがとう…。」
「マリア、そんなにツラいの?」
「炎舞様、女性と男性は違います。
女性は、慣れるまでダルくなるんです。」
「そうなのか?!
マリア!
大丈夫っっ?!」
「大丈夫です。」
「炎舞様。
ご自身の控室で、ご準備下さい。」
「ん。
マリア、無理だったら、すぐに言ってね?」
「はい。」
「マリア様は、こちらを着ていただいて、こちらに…。」
あたしは、アイルに手伝ってもらって、ドレスに着替えることになった。
「アイカも呼びます。」
「分かったわ。」
アイルはアイカを呼んできた。
「王女様。
私もお手伝いさせていただきます。」
「お願い。」
「では、控室の参りましょう。
こちらになります。」
アイカ達に案内されて控室に行った。
「私はお化粧から失礼します。」
「ええ。
お願いするわ。」
アイカがメイクしてくれた。
「続いては、ヘアセットになります。
どんなのがいいですか?」
「ハーフアップがいい。」
「かしこまりました。」
アイルとアイカが、ヘアセットしてくれた。
「こちらアクセサリーになります。」
「ありがとう。」
「お着けします。」
「ありがとう。」
アイカが着けてくれた。
「最後に、ドレスになります。
ここに足をお入れください。」
「分かったわ。」
あたしはアイカの方に手をやり、バランスをとりながら、右足を入れた。
「もう片方もお願いします。」
「分かったわ。」
あたしは先程と同じようにして足を入れた。
「よいしょっ!」
アイルとアイカは、掛け声と共に、ドレスに着替えさせてくれた。
「靴はこちらになります。」
アイルが靴を準備してくれた。
「履かさせていただきます。」
アイカが靴を履かせてくれた。
「マリア様。
こちらで、お呼びされるまで、お待ちください。
何かございましたら、わたしにお申し付けください。
おそばにいますので。
アイカは、昨日のに取り掛かって。」
「分かったわ。」
アイカは控室を出て行った。
「マリア様、お飲み物はいかがですか?」
「今はいいわ。」
「かしこまりました。」
アイルとの時間を楽しもうとしていたら、みんなが来てくれた。
「マリアちゃん、すっっごく綺麗!!」
「ホントですわ。」
「うん。
綺麗!」
「綺麗です!」
「みんな…ありがとう。」
「これから、マリアちゃんパレードでしょ?」
「うん。」
「パレードしますの?」
「そうなの。」
「へぇ…。
ワタシ達も見れるの?」
「さぁ…。
どうだろ…。
アイル、どうなの?」
「申し訳ございません。
他国の王女様達は、見ることが叶いません。
式場で待っていただくことになります。」
「そうなんですね…。
残念です…。」
「ユカ…。」
「見たかったわ…。」
「ミカ…。」
「ホントですわね…。」
「ヤエ…。」
「ホント…。」
「ヒロ…。
みんな、会場では見れるから。」
「そうね。
会場で見れるのを楽しみにしましょ。」
ヤエもユカもヒロも頷いた。
「ねぇ、何で、昨日と同じ格好してるの?」
「それは…私のとこは、ドレスを買ってもらえなかったからよ。」
「わたくしは、好みでなかったので…。
わたくしには、マリアさんと同じような服は着れませんもの…。」
「わたしも買ってもらえませんでした。」
「ワタシのとこは、寒いから、コートしか買ってもらえなくて…。」
「そんな…。
アイル、炎舞様をお呼びして。」
「かしこまりました。」
アイルは、すぐに炎舞様を呼んできてくれた。
「炎舞様。
この王女達の格好を、ご覧ください。」
「昨日と一緒じゃん。
なんで?」
「買ってもらえなかったそうで…。」
「はっ?
これで参加させるつもり?」
光成達は、慌てた。
「この国で買おうと思ったんだ。
決して、買わないつもりだった訳では無いぞ。」
「ふぅーん…。
じゃあ、早く買ってこいよ。
店、閉まるけど?」
「そうだった!
ユカ、買いに行こう。
今すぐに。」
他の国王達も王女にドレスを買うため出かけた。
ドレスを買ってもらって帰ってきた王女達は、すぐに着替えた。
「アクセサリーも揃えたのね。」
「そうなの。
李衣様が、これがいいだろうと…。」
「わたしもです。」
「わたくしも。」
「ワタシも。」
「良かった。
みんな素敵よ。」
「マリアさんには負けますわ。」
「ホント。
マリアちゃん綺麗。」
ユカとヒロも頷いた。
「ありがとう。」
「マリア。
そろそろ。」
「はい。
じゃあ、パレード行ってきます。」
みんなに見送られながら、パレードに出発した。
「まずは、北上して村からスタートするから。」
「分かりました。」
みんなに見えるように、オープンカーならぬオープン馬車で、パレードを始めることに。
パレード中、みんなが笑顔で手を振ってくれたので、あたしも手を振りやすかった。村から街に行き、パレードを終えると、今度は、アイカにブーケを渡された。
ブーケは、希望通りの桜と胡蝶蘭で出来ていた。
「まぁ、素敵。」
「マリア様。
今度は、バルコニーです。」
「分かったわ。」
バルコニーに出ると、国民達が下に沢山集まっていて、歓声を上げていた。
あたしは、炎舞様と一緒に手を振った。
少しの間、手を振っていると、炎舞様が右手を上げた。
すると、国民達は静かになった。
「ぼくは、今日、ここに居るマリアと結婚する!
皆もマリアのことを大切にしてくれ!
ここで、誓いとして、マリアとキスをする。」
炎舞様はそう言うと、優しくキスしてくれた。
「続いて、ブーケトスに移る!
マリア、投げて。」
「はい。」
あたしは思いっきりブーケを投げた。
人の手をトントンと渡り、受け取ったのは、5歳くらいの女の子だった。
女の子は、お父さんに肩車をしてもらっていた。
あたしは、その女の子に、おめでとう。と言い、手を振った。
女の子は照れながらも、手を振りかえしてくれた。
「王女として、最高の返し方だよ。」
炎舞様が小声で耳打ちしてきた。
「ありがとうございます。」
ブーケトスが終わると、今度は、式場に移った。
招待客の前で、式を滞りなく済ませ、招待客に披露宴会場に移ってもらった。
バタバタの中、アイルは飲み物を持って、一緒に移動してくれ、アイカはベールを持つ1人として、一緒に移動してくれていた。
その頃の会場には、招待された貴族達が集まり始め、その中で揉めている席があった。
それは、スリーヴァーをくっつけられた女の子と、女の子の親だった。
「マナ!
帰りなさい!
王女様のこと認めて無いでしょ?」
「マナは、昔から炎舞様に惚れていた。
その炎舞様の奥様を見て平気なわけがない。
帰りなさい。」
「ママ…。
大丈夫よ。
もう、認めているもの。
王女様に会っても大丈夫。
祝福出来るわ。」
「信用出来ない。
帰りなさい。
パパからも言って。」
「マナ。
ママの言うとおりにしなさい。」
「嫌よ。
パパ。
大丈夫だから。」
「マナ…。
ママ、ここまで言うんだ。
居させてみようよ。」
「ダメよ!
パパ。
相手は王女様よ?
炎舞様のお怒りに触れるわ。
そうなったら、お家お取り潰しよ?」
「うーん…。
マナ。
本当に何もしないと誓えるか?」
「勿論よ。
パパ。」
「ママ。
居させてみよう。」
「パパ!
甘いのよ!
マナを帰らせて!」
「ママ…。」
「ママ、大丈夫だから。
マナ、本当に祝福するから。」
「リナもマナと一緒。
ちゃんと祝福出来る!」
「ダメだ!
セリナ、リナを連れて帰れ!」
「かしこまりました。
リナ様、参りましょう。
大人しく従ってください。
でないと、痛いことになりますよ。」
「くっ…。」
リナは、強制的に連れて帰られた。
「ユウカも帰りなさい。」
「嫌よ!」
「ダメだ!
セリカ、連れて帰れ!」
「はい!
旦那様。
ユウカ様、参りましょう。」
「どうしても?」
「はい。
旦那様のご命令ですから。」
「……分かったわ。」
ユウカも帰らされた。
「ナオミも帰れ!
その代わり、友達を呼んでパーティーしなさい。
パパ達が帰るまで。」
「ホント?
じゃあ、帰る。
みんな、うちにおいでよ。
遊ぼ!」
この一言で、マナ以外は、ナオミの家に行くことにした。
「マナ、ナオミちゃんのとこに行きなさい。」
「嫌よ!!
パパが良いって言ったもん。」
「マナ!」
マナは言うことを聞かなかった。
帰る組は、サッサとナオミの家に向かった。
「マナちゃん、大丈夫なの?
王女様の事、炎舞様は溺愛していると噂よ?
帰った方が良くないかしら?」
「大丈夫です。」
マナには、考えがあった。
「(ここで帰されたら、なんにもならないわ。)
(王女様が1人になった時を狙うまで。)
(結婚式が終わったら、バタバタするだろうし、王女様が1人になる時があるわ。)
(その時まで待つっっ!!)」
そんなマナの野望を知らず、あたしと炎舞様は、腕を組んで、一礼して会場に入った。
みんなの拍手の中、高砂の席に着いた。
歓談の時間になり、色んな人が来た。
「マリア。
貴族達も話しに来てるから、対応してね。」
「はい。」
ヤエ、ユカ、ヒロ、ミカと話しをしていると、貴族達も話しかけてきた。
「王女様、失礼します。
わたくしは、ハーベルト・マシューと申します。
こちらは妻のハーベルト・マリーです。」
「マリーです。」
「そして、娘のハーベルト・マナです。」
「マナです。」
「マナとは顔見知りとか…。」
「ええ…まぁ…。
(この子選別の時の…。)」
「この火の国で400年もの間、貴族として守ってきました。
娘は、王女様と顔見知りとか…。
どうか、名前だけでも覚えていただけたら、幸いに思います。」
「はい。
(貴族だったんだ…。)
(何も無ければ良いけど…。)」
「次は、私が…。
王女様、私はルミエル・シューと申します。
こちらは妻のルミエル・レイカです。」
「レイカです。」
「私達も火の国に400年前から続く貴族です。」
「そうなんですね。
よろしくお願いします。」
「次は、わたし。
わたしは、リーガン・ケントと申します。
こちらは妻のケリーです。」
「ケリーです。」
「わたし達は、火の国に350年続く貴族です。」
「分かりました。
よろしくお願いします。」
「次は、わたくしが。
わたくしは、イリアス・リュウと申します。
こちらは妻のケイトです。」
「ケイトです。」
「わたくし達も350年続く貴族です。」
「よろしく願いします。」
「次は、わたしが…。
わたしは、アルト・バイルと申します。
こちらは妻のメアリーです。」
「メアリーです。」
「わたし達も350年続く貴族です。」
「よろしくお願いします。」
「最後は、私が…。
私は、ストリーバー・ミハルと申します。
こちらは妻のユイカです。」
「ユイカです。」
「私達も350年続く貴族です。」
「これからも、よろしくお願いします。」
貴族との会話が終わると、1回目のお色直しの時間になった。
あたしは一度下がって着替えた。
今度は、パステルカラーのパープルにした。
会場に入ると、拍手で迎えられた。
会場のライトが、ホワイトになった。
まだ、歓談が続き、他の貴族とも話した。
「(貴族覚えるの大変…。)
(こんなに大勢覚えられないよ…。)」
次々に貴族に話しかけられ、てんやわんやのとこで、最後のお色直しになった。
最後は、パステルカラーのピンクにした。
会場のライトがパープルになった。
友達のみんなは気付き、その事を話しにきてくれた。
「会場のライト、マリアさんのドレスに合わせて変わるんですのね。
素敵ですわ。」
「そうなの。
そうしてもらったんだ。」
「マリアちゃん、細部まで拘ったのね。
凄いわ。」
「そうなの。
ウェディングプランナーのタグチさんと炎舞様と決めたのよ。」
「ウェディングプランナー付けてもらったんだ?
ワタシの式にも付けてもらお。」
「それ、良いですね。
わたしもそうします。」
「わたくしも。」
「私も。
やっぱり、失敗したくないし。」
「そうなのよ。
ここでは、この一度きりだから…。」
「そうよね。
私は、最初で最後だから、そうしてもらうわ。」
「ワタシも。」
「わたくしも。」
「わたしも光の国では最初で最後なので、後悔しないようにします。」
披露宴が終わり、最後に見送りに並んだ。
みんなが帰って、アイルとアイカが、あたしの控室について来てくれた。
「ドレス、脱ごうかな…。」
「お手伝いします。」
「アイルは、部屋に戻って、お風呂の準備してくれる?」
「かしこまりました。
アイカ、頼んだよ。」
「任せて。」
アイカに手伝ってもらってドレスを脱いだ。
「アイカ、アクセサリーも外すわ。」
「かしこまりました。」
ドレスを脱いだり、アクセサリーを取ったりしている間に、マナは城内に残っていた。
「(王女の部屋は…?)
(広すぎて、どこか分からないわ。)
(でも、諦められない!)」
マナは、私の部屋を探していた。
その時、マナの背後から剣を突きつけた人が居た。
セッドだった。
「何者?
王女様を狙っての事か?
それとも、国王様か?
どちらにせよ、ここまでだ!
ゆっくり、こちらを向け。」
マナは大人しくセッドの方を向いた。
「マナ!!
お前ここで何してる?!
父さんと母さんは?」
「迷子になったの。」
「そんな嘘が通用するとでも…?」
「ホントよ。
兄さん疑うの?」
「はぁ…。
炎舞様に見つかったら、殺されるぞ。
早く出て行け!
出口まで連れてってやる。」
セッドに会った事で、マナは帰るしか無くなった。
マナは、無事両親の元に帰った。
「(兄さんに見つからなきゃ良かったのに…。)
(流石、城内の警備。)
(これは、考えないとダメね…。)」
マナの策略は、まだ終わらない。
その頃、あたしと炎舞様は、仲良くお風呂に入っていた。
お風呂の後は、アイルが飲み物を出してくれた。
「本日は、マゴの実のジュースです。」
「いただきます。」
「ん。」
「あ、マンゴーみたい。
美味しい。
昨日のより、こっちが好き。」
「では、明日もこのジュースにさせていただきます。」
「ありがとう。」
「それでは失礼します。」
アイルが下がると、炎舞様が話しかけてきた。
「明日は、中央の国に行くよ。」
「はい。」
「今回は、診察だから、早く終わるよ。」
「診察…ですか?!」
「そう。
国王は健康でなくちゃダメだからね。」
「なるほど…。」
「ほら、光成とか、おじさんだし。」
「確かに、健康大事かも…。」
「ふふふ…。
おじさん扱いしてる。」
「あっ!」
「いいんだよ。
実際おじさんだし。
今日は疲れたでしょ?
寝よう。」
「はい。」
あたし達は眠った。
アイルとアイカ達が、起こしに来た。
「おはようございます………。
っっ!!
アイカっ!!
みんなを出して!!」
「はいっっ!!」
アイカは、慌てて外にみんなを出した。
「えっっ炎舞様っっ!!
マリア様っっ!!
起きてください!!」
「ん…ア…イル…?」
「マリア様っっ!!」
「アイル?!
あたし裸っっ!!」
「マリア様っっ!!
すぐに、お召し物をっっ!!
炎舞様っっ!!
起きてくださいっっ!!」
「アイル!!?」
「炎舞様、お目覚めのようで…。
お召し物を早く着てください!」
「ああ…。」
「マリア様、ゆっくりで大丈夫です。
お体ダルいですよね…。
大丈夫です。
こちらのお召し物にお着替えください。
お手伝いいたします。」
「ありがとう…。」
「マリア、そんなにツラいの?」
「炎舞様、女性と男性は違います。
女性は、慣れるまでダルくなるんです。」
「そうなのか?!
マリア!
大丈夫っっ?!」
「大丈夫です。」
「炎舞様。
ご自身の控室で、ご準備下さい。」
「ん。
マリア、無理だったら、すぐに言ってね?」
「はい。」
「マリア様は、こちらを着ていただいて、こちらに…。」
あたしは、アイルに手伝ってもらって、ドレスに着替えることになった。
「アイカも呼びます。」
「分かったわ。」
アイルはアイカを呼んできた。
「王女様。
私もお手伝いさせていただきます。」
「お願い。」
「では、控室の参りましょう。
こちらになります。」
アイカ達に案内されて控室に行った。
「私はお化粧から失礼します。」
「ええ。
お願いするわ。」
アイカがメイクしてくれた。
「続いては、ヘアセットになります。
どんなのがいいですか?」
「ハーフアップがいい。」
「かしこまりました。」
アイルとアイカが、ヘアセットしてくれた。
「こちらアクセサリーになります。」
「ありがとう。」
「お着けします。」
「ありがとう。」
アイカが着けてくれた。
「最後に、ドレスになります。
ここに足をお入れください。」
「分かったわ。」
あたしはアイカの方に手をやり、バランスをとりながら、右足を入れた。
「もう片方もお願いします。」
「分かったわ。」
あたしは先程と同じようにして足を入れた。
「よいしょっ!」
アイルとアイカは、掛け声と共に、ドレスに着替えさせてくれた。
「靴はこちらになります。」
アイルが靴を準備してくれた。
「履かさせていただきます。」
アイカが靴を履かせてくれた。
「マリア様。
こちらで、お呼びされるまで、お待ちください。
何かございましたら、わたしにお申し付けください。
おそばにいますので。
アイカは、昨日のに取り掛かって。」
「分かったわ。」
アイカは控室を出て行った。
「マリア様、お飲み物はいかがですか?」
「今はいいわ。」
「かしこまりました。」
アイルとの時間を楽しもうとしていたら、みんなが来てくれた。
「マリアちゃん、すっっごく綺麗!!」
「ホントですわ。」
「うん。
綺麗!」
「綺麗です!」
「みんな…ありがとう。」
「これから、マリアちゃんパレードでしょ?」
「うん。」
「パレードしますの?」
「そうなの。」
「へぇ…。
ワタシ達も見れるの?」
「さぁ…。
どうだろ…。
アイル、どうなの?」
「申し訳ございません。
他国の王女様達は、見ることが叶いません。
式場で待っていただくことになります。」
「そうなんですね…。
残念です…。」
「ユカ…。」
「見たかったわ…。」
「ミカ…。」
「ホントですわね…。」
「ヤエ…。」
「ホント…。」
「ヒロ…。
みんな、会場では見れるから。」
「そうね。
会場で見れるのを楽しみにしましょ。」
ヤエもユカもヒロも頷いた。
「ねぇ、何で、昨日と同じ格好してるの?」
「それは…私のとこは、ドレスを買ってもらえなかったからよ。」
「わたくしは、好みでなかったので…。
わたくしには、マリアさんと同じような服は着れませんもの…。」
「わたしも買ってもらえませんでした。」
「ワタシのとこは、寒いから、コートしか買ってもらえなくて…。」
「そんな…。
アイル、炎舞様をお呼びして。」
「かしこまりました。」
アイルは、すぐに炎舞様を呼んできてくれた。
「炎舞様。
この王女達の格好を、ご覧ください。」
「昨日と一緒じゃん。
なんで?」
「買ってもらえなかったそうで…。」
「はっ?
これで参加させるつもり?」
光成達は、慌てた。
「この国で買おうと思ったんだ。
決して、買わないつもりだった訳では無いぞ。」
「ふぅーん…。
じゃあ、早く買ってこいよ。
店、閉まるけど?」
「そうだった!
ユカ、買いに行こう。
今すぐに。」
他の国王達も王女にドレスを買うため出かけた。
ドレスを買ってもらって帰ってきた王女達は、すぐに着替えた。
「アクセサリーも揃えたのね。」
「そうなの。
李衣様が、これがいいだろうと…。」
「わたしもです。」
「わたくしも。」
「ワタシも。」
「良かった。
みんな素敵よ。」
「マリアさんには負けますわ。」
「ホント。
マリアちゃん綺麗。」
ユカとヒロも頷いた。
「ありがとう。」
「マリア。
そろそろ。」
「はい。
じゃあ、パレード行ってきます。」
みんなに見送られながら、パレードに出発した。
「まずは、北上して村からスタートするから。」
「分かりました。」
みんなに見えるように、オープンカーならぬオープン馬車で、パレードを始めることに。
パレード中、みんなが笑顔で手を振ってくれたので、あたしも手を振りやすかった。村から街に行き、パレードを終えると、今度は、アイカにブーケを渡された。
ブーケは、希望通りの桜と胡蝶蘭で出来ていた。
「まぁ、素敵。」
「マリア様。
今度は、バルコニーです。」
「分かったわ。」
バルコニーに出ると、国民達が下に沢山集まっていて、歓声を上げていた。
あたしは、炎舞様と一緒に手を振った。
少しの間、手を振っていると、炎舞様が右手を上げた。
すると、国民達は静かになった。
「ぼくは、今日、ここに居るマリアと結婚する!
皆もマリアのことを大切にしてくれ!
ここで、誓いとして、マリアとキスをする。」
炎舞様はそう言うと、優しくキスしてくれた。
「続いて、ブーケトスに移る!
マリア、投げて。」
「はい。」
あたしは思いっきりブーケを投げた。
人の手をトントンと渡り、受け取ったのは、5歳くらいの女の子だった。
女の子は、お父さんに肩車をしてもらっていた。
あたしは、その女の子に、おめでとう。と言い、手を振った。
女の子は照れながらも、手を振りかえしてくれた。
「王女として、最高の返し方だよ。」
炎舞様が小声で耳打ちしてきた。
「ありがとうございます。」
ブーケトスが終わると、今度は、式場に移った。
招待客の前で、式を滞りなく済ませ、招待客に披露宴会場に移ってもらった。
バタバタの中、アイルは飲み物を持って、一緒に移動してくれ、アイカはベールを持つ1人として、一緒に移動してくれていた。
その頃の会場には、招待された貴族達が集まり始め、その中で揉めている席があった。
それは、スリーヴァーをくっつけられた女の子と、女の子の親だった。
「マナ!
帰りなさい!
王女様のこと認めて無いでしょ?」
「マナは、昔から炎舞様に惚れていた。
その炎舞様の奥様を見て平気なわけがない。
帰りなさい。」
「ママ…。
大丈夫よ。
もう、認めているもの。
王女様に会っても大丈夫。
祝福出来るわ。」
「信用出来ない。
帰りなさい。
パパからも言って。」
「マナ。
ママの言うとおりにしなさい。」
「嫌よ。
パパ。
大丈夫だから。」
「マナ…。
ママ、ここまで言うんだ。
居させてみようよ。」
「ダメよ!
パパ。
相手は王女様よ?
炎舞様のお怒りに触れるわ。
そうなったら、お家お取り潰しよ?」
「うーん…。
マナ。
本当に何もしないと誓えるか?」
「勿論よ。
パパ。」
「ママ。
居させてみよう。」
「パパ!
甘いのよ!
マナを帰らせて!」
「ママ…。」
「ママ、大丈夫だから。
マナ、本当に祝福するから。」
「リナもマナと一緒。
ちゃんと祝福出来る!」
「ダメだ!
セリナ、リナを連れて帰れ!」
「かしこまりました。
リナ様、参りましょう。
大人しく従ってください。
でないと、痛いことになりますよ。」
「くっ…。」
リナは、強制的に連れて帰られた。
「ユウカも帰りなさい。」
「嫌よ!」
「ダメだ!
セリカ、連れて帰れ!」
「はい!
旦那様。
ユウカ様、参りましょう。」
「どうしても?」
「はい。
旦那様のご命令ですから。」
「……分かったわ。」
ユウカも帰らされた。
「ナオミも帰れ!
その代わり、友達を呼んでパーティーしなさい。
パパ達が帰るまで。」
「ホント?
じゃあ、帰る。
みんな、うちにおいでよ。
遊ぼ!」
この一言で、マナ以外は、ナオミの家に行くことにした。
「マナ、ナオミちゃんのとこに行きなさい。」
「嫌よ!!
パパが良いって言ったもん。」
「マナ!」
マナは言うことを聞かなかった。
帰る組は、サッサとナオミの家に向かった。
「マナちゃん、大丈夫なの?
王女様の事、炎舞様は溺愛していると噂よ?
帰った方が良くないかしら?」
「大丈夫です。」
マナには、考えがあった。
「(ここで帰されたら、なんにもならないわ。)
(王女様が1人になった時を狙うまで。)
(結婚式が終わったら、バタバタするだろうし、王女様が1人になる時があるわ。)
(その時まで待つっっ!!)」
そんなマナの野望を知らず、あたしと炎舞様は、腕を組んで、一礼して会場に入った。
みんなの拍手の中、高砂の席に着いた。
歓談の時間になり、色んな人が来た。
「マリア。
貴族達も話しに来てるから、対応してね。」
「はい。」
ヤエ、ユカ、ヒロ、ミカと話しをしていると、貴族達も話しかけてきた。
「王女様、失礼します。
わたくしは、ハーベルト・マシューと申します。
こちらは妻のハーベルト・マリーです。」
「マリーです。」
「そして、娘のハーベルト・マナです。」
「マナです。」
「マナとは顔見知りとか…。」
「ええ…まぁ…。
(この子選別の時の…。)」
「この火の国で400年もの間、貴族として守ってきました。
娘は、王女様と顔見知りとか…。
どうか、名前だけでも覚えていただけたら、幸いに思います。」
「はい。
(貴族だったんだ…。)
(何も無ければ良いけど…。)」
「次は、私が…。
王女様、私はルミエル・シューと申します。
こちらは妻のルミエル・レイカです。」
「レイカです。」
「私達も火の国に400年前から続く貴族です。」
「そうなんですね。
よろしくお願いします。」
「次は、わたし。
わたしは、リーガン・ケントと申します。
こちらは妻のケリーです。」
「ケリーです。」
「わたし達は、火の国に350年続く貴族です。」
「分かりました。
よろしくお願いします。」
「次は、わたくしが。
わたくしは、イリアス・リュウと申します。
こちらは妻のケイトです。」
「ケイトです。」
「わたくし達も350年続く貴族です。」
「よろしく願いします。」
「次は、わたしが…。
わたしは、アルト・バイルと申します。
こちらは妻のメアリーです。」
「メアリーです。」
「わたし達も350年続く貴族です。」
「よろしくお願いします。」
「最後は、私が…。
私は、ストリーバー・ミハルと申します。
こちらは妻のユイカです。」
「ユイカです。」
「私達も350年続く貴族です。」
「これからも、よろしくお願いします。」
貴族との会話が終わると、1回目のお色直しの時間になった。
あたしは一度下がって着替えた。
今度は、パステルカラーのパープルにした。
会場に入ると、拍手で迎えられた。
会場のライトが、ホワイトになった。
まだ、歓談が続き、他の貴族とも話した。
「(貴族覚えるの大変…。)
(こんなに大勢覚えられないよ…。)」
次々に貴族に話しかけられ、てんやわんやのとこで、最後のお色直しになった。
最後は、パステルカラーのピンクにした。
会場のライトがパープルになった。
友達のみんなは気付き、その事を話しにきてくれた。
「会場のライト、マリアさんのドレスに合わせて変わるんですのね。
素敵ですわ。」
「そうなの。
そうしてもらったんだ。」
「マリアちゃん、細部まで拘ったのね。
凄いわ。」
「そうなの。
ウェディングプランナーのタグチさんと炎舞様と決めたのよ。」
「ウェディングプランナー付けてもらったんだ?
ワタシの式にも付けてもらお。」
「それ、良いですね。
わたしもそうします。」
「わたくしも。」
「私も。
やっぱり、失敗したくないし。」
「そうなのよ。
ここでは、この一度きりだから…。」
「そうよね。
私は、最初で最後だから、そうしてもらうわ。」
「ワタシも。」
「わたくしも。」
「わたしも光の国では最初で最後なので、後悔しないようにします。」
披露宴が終わり、最後に見送りに並んだ。
みんなが帰って、アイルとアイカが、あたしの控室について来てくれた。
「ドレス、脱ごうかな…。」
「お手伝いします。」
「アイルは、部屋に戻って、お風呂の準備してくれる?」
「かしこまりました。
アイカ、頼んだよ。」
「任せて。」
アイカに手伝ってもらってドレスを脱いだ。
「アイカ、アクセサリーも外すわ。」
「かしこまりました。」
ドレスを脱いだり、アクセサリーを取ったりしている間に、マナは城内に残っていた。
「(王女の部屋は…?)
(広すぎて、どこか分からないわ。)
(でも、諦められない!)」
マナは、私の部屋を探していた。
その時、マナの背後から剣を突きつけた人が居た。
セッドだった。
「何者?
王女様を狙っての事か?
それとも、国王様か?
どちらにせよ、ここまでだ!
ゆっくり、こちらを向け。」
マナは大人しくセッドの方を向いた。
「マナ!!
お前ここで何してる?!
父さんと母さんは?」
「迷子になったの。」
「そんな嘘が通用するとでも…?」
「ホントよ。
兄さん疑うの?」
「はぁ…。
炎舞様に見つかったら、殺されるぞ。
早く出て行け!
出口まで連れてってやる。」
セッドに会った事で、マナは帰るしか無くなった。
マナは、無事両親の元に帰った。
「(兄さんに見つからなきゃ良かったのに…。)
(流石、城内の警備。)
(これは、考えないとダメね…。)」
マナの策略は、まだ終わらない。
その頃、あたしと炎舞様は、仲良くお風呂に入っていた。
お風呂の後は、アイルが飲み物を出してくれた。
「本日は、マゴの実のジュースです。」
「いただきます。」
「ん。」
「あ、マンゴーみたい。
美味しい。
昨日のより、こっちが好き。」
「では、明日もこのジュースにさせていただきます。」
「ありがとう。」
「それでは失礼します。」
アイルが下がると、炎舞様が話しかけてきた。
「明日は、中央の国に行くよ。」
「はい。」
「今回は、診察だから、早く終わるよ。」
「診察…ですか?!」
「そう。
国王は健康でなくちゃダメだからね。」
「なるほど…。」
「ほら、光成とか、おじさんだし。」
「確かに、健康大事かも…。」
「ふふふ…。
おじさん扱いしてる。」
「あっ!」
「いいんだよ。
実際おじさんだし。
今日は疲れたでしょ?
寝よう。」
「はい。」
あたし達は眠った。



