ホテルに一泊して次の日。

心地よい陽の光で目を覚ました私は、海水浴の準備をしていた。

ビーチサンダルに日焼け止め……その他持ち物は準備したものの、最大の難点があった。



「水着……どうしよう」



凛華に選んでもらった水着。とてもかわいいけど子供っぽさはなく、どっちかというと私には大人びてる感じ。

自分では気に入っているけど、いざ着ていくとなると恥ずかしい……。

いっそ一応持ってきた今までの水着(中学校の授業で着てたやつ)にしようかな?



「蒼も、晴兄も、悠雅も……なんて言うかなぁ?」



気合い入れすぎ、とか思われたらどうしよう。

……いや、あの三人の方が気合入ってたからそれはない。

十数分ほど悩んだ末、私は兄たちとの集合場所へ向かった。



「ごめんお待たせ!海行こー!」

「真白遅ぇ、どうせ寝坊だろ?」

「え!?ちゃんと起きてたし!」



悠雅のやつ、私が遅れたのにはちゃんと理由があるってのに……!

晴兄がその場をなだめてくれて、私たちはひとまず海へ向かった。