うわぁ、蒼近い……距離感バグってるよ。
私が拾った光る物体をゆっくり観察した後、蒼は口を開いた。
「これは……シーグラスだよきっと!海とかでたまに見つかるガラス片」
「へぇ……シーグラスっていうのか!」
「それ、真白みたいだね。綺麗な白」
ん?”真白みたい”って何??確かに綺麗な白色だけど……
なぜか私以外みんな同じように思ったらしく、同意の声が飛び交う。
でもこれは…………。
私は蒼の手を開き、シーグラスを置いた。
「え、どしたのしろ……?」
「……あげる、蒼に」
後ろで晴兄と悠雅が驚いていたけど、私が見つけたんだから誰にあげようが文句を言われる筋合いはない。
「そっか、しろが俺に……ありがとう」
「っ……!!うん!?」
びっくりして変な返事しちゃった……。蒼が嬉しくて切ない、何かを訴えかけるような表情だったから……それに、今のはちょっと、かわいかった。不本意だけど。