「わぁぁ!空めっちゃ綺麗!!」



私たちはホテル近くのビーチまで来ていた。

さっきはよくわからない状況すぎて怖かったけど、満天の星空を前に文句は言っていられない。

ほんとに一瞬だけ、兄妹で一線を越えてしまうのかと思った。私、疲れてるのかも……。



「真白、寒くない?俺の上着羽織ってなよ」

「え!ありがと晴兄!」



さっすが!できる男は違うな。

スマートに自分の上着までくれるあたりが晴兄らしい。



「あ、え、俺だって!真白、えーと……なんかいるものあるか?」

「悠雅、その気持ちは嬉しいけど……私今欲しいものない」

「ドンマイ悠雅」



すかさず蒼が嫌味のこもったフォロー。もういっそ三人でコントやればいいのに……。

それにしても海がきれい……沖縄すごいまじで。

明日はこの海で泳げるのかー!!もうすでに楽しみ!

そんなことを考えていたとき、足元で何かが光った。



「ん?何これ??」

「え、どれ見せてみー?」