それから一週間ほど猶予は会ったが、二人を学校に来させないよう説得することはできず、そうこうしているうちに晴兄と蒼が予定を調整して授業参観に来てしまった。



「話に聞いてた真白ちゃんのお兄さんってあの人たちだよね!?めっちゃかっこいいね、クラスの女子みんな見てるよ!」

「うーん、それが困るんだよねぇ……しかもやたら視線を感じるし」



まだ休み時間だってのに私をまじまじと見ている。少々気持ちが悪い。いっそのこと直接言ってやろうかな?

そのまま授業が始まると、先生より蒼の方がうるさく感じた。

教室の後ろの方から何度“しろ”という単語を聞いたものか。



「喜咲、そんなに後ろを向くな。授業に集中しろー」

「待ってください先生、それは俺たちが悪いんです!しろを怒らないであげてください!」

「えっ!?は、はぁ……」



先生も引いたであろうこの出来事は一生忘れない。

晴兄が小声で止めていたけど、効果なかったから同罪だ。