あまりに頼りなげな自らに苛立つように――実際、親戚一同を納得させる叔父の生存に関わる材料を美咲はなんら持たない――落ち着きなく唇を小さく噛んだ。 果実のように瑞々しい唇が艶めく。 その所作は見る者が見ればまるで誘っているかのように思われた。 少女の面影はそれ程までに、女としての魅力を備えていたのだが、彼女がそれを自覚するには些(いささ)か時間が必要だった。