「っ! これ……」


 この写真だけで浮気だとは断言できない。

 でも、彼女である景子にこんな写真を送るなんて。


「こんな写真平気で送ってくるってことはむしろ何の気もなくて、たまたま一緒に遊んだだけの子って可能性の方が高いかもしれないとは思うんだ」


 声を震わせながら話す景子は、今にも泣きそうな顔で「でも」と続ける。


「最近予定合わないのも多分こうして悪い友達と遊んでるからみたいだし……いつもこんな風に知らない女の子と一緒なのかなって思ったら……うっ、ひっく」


 最後はこらえきれなくて泣き始めてしまた。

 クール美人で、その見た目に似合わないからってあまり人前で泣かないようにしてる景子。

 そんな景子が私の前だけとはいえ学校で泣いちゃうなんて……それだけでかなり辛いんだって分かる。

 景子の涙を見ているだけで、私まで胸がギュッとしてきた。


「ね、ちゃんと確認してみたの? その女の子は誰?って」


 辛いだろうけれど、こればっかりは本人に確認してみないことにはハッキリしない。


「うん……すぐに電話で聞いたよ。……一緒に写ってる女の子は誰って。そしたら……っ」


 嗚咽混じりに、絞り出すように景子は告げる。