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教室じゃあちょっと、ということで朝はあまり人が来ない廊下の隅へと移動する。
スマホを握りしめるように持ち、景子は一度深く息を吐いて話してくれた。
「久斗ね……もしかしたら浮気してるかもしれない」
「え⁉」
あまりにも予想外のことを言われて思わず大きな声を出してしまう。
人が少ないと言っても全くいないわけじゃないから、私は慌てて声を押さえた。
「え? どうして? 確かに付き合いたてのラブラブ感はなくなったけど、それでも仲良いよね?」
登下校は加藤くんがサッカー部もあるから一緒にはしていないみたいだけれど、それでも予定が合えばデートしたり、学校でも休憩時間とか一緒にいることは多い。
それなのに浮気とか……。
「仲は良いよ? でもね、最近予定も合わなくなって……それに昨日の夜電話しようと思ったら出なくてさ、遅くにこんなメッセージと写真が届いたの」
そうして見せてくれたメッセージアプリの画面には『悪い、健太達と街行ってて気づかなかった』という文面と、その証拠である写真が表示されていた。
写真は夜の街を背景に、加藤くんと例のガラの悪い人たちの姿。
そして、別の高校の制服を着ている知らない派手目な女子が加藤くんにくっついているところ。
教室じゃあちょっと、ということで朝はあまり人が来ない廊下の隅へと移動する。
スマホを握りしめるように持ち、景子は一度深く息を吐いて話してくれた。
「久斗ね……もしかしたら浮気してるかもしれない」
「え⁉」
あまりにも予想外のことを言われて思わず大きな声を出してしまう。
人が少ないと言っても全くいないわけじゃないから、私は慌てて声を押さえた。
「え? どうして? 確かに付き合いたてのラブラブ感はなくなったけど、それでも仲良いよね?」
登下校は加藤くんがサッカー部もあるから一緒にはしていないみたいだけれど、それでも予定が合えばデートしたり、学校でも休憩時間とか一緒にいることは多い。
それなのに浮気とか……。
「仲は良いよ? でもね、最近予定も合わなくなって……それに昨日の夜電話しようと思ったら出なくてさ、遅くにこんなメッセージと写真が届いたの」
そうして見せてくれたメッセージアプリの画面には『悪い、健太達と街行ってて気づかなかった』という文面と、その証拠である写真が表示されていた。
写真は夜の街を背景に、加藤くんと例のガラの悪い人たちの姿。
そして、別の高校の制服を着ている知らない派手目な女子が加藤くんにくっついているところ。