それでも引き受けてくれるところがないかと思って、諦めずに志願の申請をしようとすると……
「現在、ショコラ様が志願可能なアトリエはございません」
「えっ?」
「ショコラ様の噂がすでにギルド内に流れておりまして、徒弟の引き受けをしているアトリエからはすべて志願拒否をされております。ですのでギルド側からご紹介できる場所は一つも……」
「……そ、そんな」
唯一の望みであったギルドからの紹介も断られてしまった。
いつかは破門された噂が出回るだろうと思っていたけど。
まさか僅か一週間でギルド内に知れ渡るなんて。
もうこの町で錬成師としての修行をすることはできないのかな。
一人前の職人として認めてもらうためには、徒弟として修行期間を終えなければならないのに。
なら、別の町や国に行って修行先を探してみる?
「…………いや」
結局は徒弟期間中に破門されたという事実は付き纏うので、アトリエに入れてもらうのは難しいだろう。
そもそも錬成師としてアトリエを開くなら、この王都フレーズ以外に選択肢は考えられない。
ここでの成功が錬成師としての誉れとも言われているくらいなので、私はこの場所でお母さんの夢を叶えたいんだ。
お母さんがすごい錬成師だったってことを証明するためには、どうしてもこの場所じゃなきゃいけないのに。
「……わかり、ました。また日を改めて来てみます」
受付さんから同情の眼差しをもらいながら、私は弱々しい足取りで錬成師ギルドから立ち去って行った。

