みょーん、と残り物のおもちを食べる。
今年も気づけば年が明けて、あっという間に元旦が過ぎた。
新年というのは、何回経験しても新鮮な気持ちになる。
「おしるこ、おかわりいるー?」
「うん…!」
キッチンにいるお母さんの声に答えると、そばに置いてあったスマホがブブッとふるえた。
器を置いてスマホを手に取ると、画面には[初詣行こう]というメッセージが表示されていて、首を傾げる。
いったいだれから…。
…って、環先輩!?
「えっ、えっ…!」
「希色ー、よそってあげるから器持ってきて」
「お、お母さん…え、えっと。やっぱりおかわり、いらないっ」
「えぇ?」
ブブッと、時間と場所、格好の指定が追加で送られてきて、スマホを両手で持ちながら立ち上がる。