そして階段を振り返った、そのときだった。
「え、なにこれ!?」

 自分の声がまた階段に響く。
 私は階段のしたから四段目に立っていたはずだ。

それなのに振り向いた先の階段はずっとずっと先まで下へ下へと続いている。
 こんなはずない!

 目をこすって何度も確認してみるけれど、それは変わらなかった。
 慌てて今度は屋上へ向かうための上段を確認する。

そこも見えないほど先まで階段が続いているのだ。
「うそ……」

 冷や汗が額を流れていく。
 なにこれ。どういうこと。なんでこんなことになってるの!?