【短編】クールな幼なじみと紡ぐロマン

「それに引き()え莉緒ちゃんの作品はパッとしないよねー」
「そうそう。コンテストページの一ページ目にすら()らないんだもん」

 あー、はじまっちゃった。

 最近の嫌味はコンテストの作品に対してばかり。
 美乃梨ちゃんの作品が人気だから、それと比べて私の作品はダメだってけなしてくる。

 そんなこと、言われなくてもわかってるよ。
 気にしないようにしてるけど、やっぱり気になっちゃって毎朝コンテストページを確認しちゃってるから。

 でも、だからこそ次の作品に意識を持って行こうとしてるんだ。
 成長してるって実感はあるから、それを(かて)に次々と作品を書いていくしかない。

「よしっ」

 私は小さくかけ声を口にして意識を切り()える。
 あとはもう、わき目もふらずノートに集中した。

***

 そんな日常も数日で終わり、夏休みが始まる。
 夏休みのほとんどは紗香と遊んだり勉強したりして過ごした。

 玲衣くんは夏休み明けの大会に出るからって部活に打ちこんでる。
 それでも用事のない日は今まで通り私の手伝いをしてくれてて、逆にいいのかなって思っちゃう。

「……玲衣くんはさ、その……彼女とかいないの?」
「は? 何だよいきなり」

 いつものように次の作品の下読みをしてもらってるとき、勇気を出して聞いてみた。