北条財閥のパーティーから、数日後。


学校では、先日行われた期末テストの全ての答案用紙が返却された。


数学のほかに私は、日本史と英語のテストの点数が聖来よりもわずかに上だった。


なので最終的に私は、聖来よりも3教科良い点をとることができたのだった。


1学期の中間テストまでは、聖来に完敗だったから。

紫苑くんに放課後勉強を教えてもらった日々が、こうしてちゃんと結果に繋がってすごく嬉しい。



「はぁ……まさか、わたしが咲来ちゃんにテストで負ける日が来るなんて」


放課後。私は今、聖来と一緒に家のリムジンに乗って帰宅中。


今までは、歩いて通学していた私だけど。

北条財閥のパーティーのあと母から『これからは、咲来も車で通学しなさい』と言われて。

それからは、私も聖来と一緒に車で送迎してもらうようになった。


「ああもう、めっちゃ悔しいー! 北条さまのお相手に選んでもらったのも、咲来ちゃんだったし。なんで咲来ちゃんばっかり……」

「ははっ」


相変わらずな聖来に、私は苦笑いすることしかできない。


「だけど……」