「あら、目が覚めた?」

今まで女神との会話の時は瞼《まぶた》が重く、目が開かなかったのに、今は目が開けることが出来る。

初めて見た女神は、声のイメージのままの姿だった。



「にしても、人に殺されたことを知ってやっと憎しみが分かるなんて、貴方も本当にお人好しね」



目は開くことが出来ても、身体は動かない。

女神と話す時の自分の姿がどうなっているかは分からない。

それでも、私は女神の方へ視線を向け、はっきりと聞いた。