「エイリル、私の前ではどれだけ甘えても良いし、無理に強がる必要もない。私は、ありのままの君を愛しているんだよ?」


「っ!」


あまりの甘い言葉に逆に私が恥ずかしくなってしまうほどだった。

グレン殿下は、その日もお見舞いの花を置いて帰って行かれる。

その日は、グレン殿下が王宮の庭で育った花を自分で摘んできて下さった。

まだ少し早かったようで、蕾が開きかけている状態だった。


「またこの花が咲いた頃に会いにくるよ」


グレン殿下は帰り際にそう仰って微笑まれた。