「エイリル様、いらっしゃって下さったのですね・・・・!」

リエナ様はまるで私を学園から追放したことを忘れたかのように、嬉しそうに私を出迎えた。

リエナ様は質の良い美しいドレスを着て、輝かしいアクセサリーを身につけている。

華やかな服装に見劣《みおと》りしない微笑みは、まさに聖女そのものだった。

「すぐにお茶の準備をしますわ」

リエナ様はお茶の準備を使用人に命じる。


「誰か、お茶の準備をして欲しいわ」


使用人たちはリエナ様に頼み事をされるのを心底喜んでいる様子で、誰がお茶を入れるかで言い争っている。

その光景はまるで異様だった。