「大丈夫ですわ。危険だと感じたら、すぐにその場を離れますわ・・・・グレン殿下、私は自分に出来ることがあるのに、何もしないで誰かに守ってもらうだけでは嫌なのです」

グレン殿下は、私の固い意志に最後は折れて下さった。

「危険だと感じたら、すぐに逃げてくれ。私も近くに待機しているから、必ず助けを求めて欲しい」

「ええ。必ず」

私は、リエナ様の考えていることが分からない。

それでも、知らなければならない気がしたの。

私はリエナ様の屋敷の前で大きく息を吐き、決意を固めた。