「それで、エイリルは何に困っていたの?俺、力になってあげようか?」

私はまだリベスが何を考えているのか分からない。

ここで安易に力を借りても良いのだろうか?

そんな私の不安をリベスは感じ取ったようで、私を挑発するように声をかける。


「使える物はなんでも使わないと。優しいままじゃ生きていけないって言ったでしょ?」


「そうですが・・・・」

「大丈夫、お礼をしろとか何か返せなんて言わないから。女の子のことは甘やかしたいものでしょ?」

このまま一人で聖女の力に向き合っていても埒《らち》が明かないだろう。

私は一度だけ深呼吸をしてから、リベスと目を合わせる。

「リベス、力を貸して頂けますか?」

「ああ、もちろん。エイリルのためなら」

リベスが私に近づき、隣に座る。