断罪された公爵令嬢は自分が聖女だと気づき、甘い溺愛の中でもう一度人生をやり直す

「あの、私はフォンリース公爵家長女のエイリル・フォンリースです・・・貴方のお名前を伺っても宜しいですか?」

青年は私と目を合わせ、ニコッと笑った。

「リベス。呼び方は好きにして」

私を公爵家の者と知っても、青年はあまりにも飄々《ひょうひょう》としていた。

「あの、この作物が痛み出したのは水不足が起きてからですか?」

「・・・?さぁ?俺も初めて見たから」

「っ!?領民ではないのですか!?」

「うん。たまたま旅行中にこの領地を通りかかっただけだよ?」

リベスの服装は身軽で、とても旅行中には見えない。

「どちらからいらしたのですか?」

リベスは、少しだけ考えた後、クスッと笑って答える。

「秘密・・・・あ、でもエイリルが可愛くお願いしてくれるなら教えようかな?」

「っ!」

とてもただの領民には感じられない。

公爵令嬢にそんなことを言えるのはこの人ぐらいだろう。

「あの・・・・リベス。貴方は本当にただの旅行客なのですか?」

「・・・・・」

「リベス?」

「さぁ、どうだろうね。ただ俺、人を見る目はあるから。君が公爵令嬢でありながら、俺がどんなに不遜な態度を取ろうと罰しないことは分かるよ」

リベスが私と目を合わせる。