「そう、三つ目がいいのね。じゃあ、生き返らせてあげる」

「そして、忠告を二つ。一つ目は、生きるのには狡《ずる》さも必要ということ。もう一つは、貴方を陥れたもう一人の聖女は【とても強い能力】を持っているわ」

「これはね、一種の実験なの。この【似て非なる】力、本当なら【貴方の方が強かった】はずなの。でも、貴方には狡さが無く、力の使い方も知らなかった。だから、これからよ。ねぇ、この勝負、どちらが勝つか実に見物《みもの》でしょう?」

「私も見守っているわ。このすでに負けた試合で、貴方が逆転するのか、このまま終わるのか」



「さぁ、もう一度始めましょう?」



その言葉を最後に、瞼《まぶた》がさらに重くなるのを感じた。

しかし数秒後、嘘のように瞼が軽くなり、目を開けることが出来る。