「リエナ?どうかした?」

「っ!なんでもありませんわ。少し考え事をしてしまって・・・・」

「君を虐めた悪女エイリルのことか?リエナのことは私が守るから、何も心配などしなくていいんだ。それにもう彼女は学園から追放しただろう?」

ルーマス様がそう仰って、私の手をそっと握る。

「ほら、そんなことより早く街へ行く準備をしよう。今日はリエナの好きなものを沢山買ってあげよう」

他人に守って貰えるものなど、他人が救ってくれるものなど、一つもないことを私は知っている。

それでも・・・・


「嬉しいですわ!ルーマス様」


今日も私は笑顔を振りまくの。

愛されるために。