「私がただ君を愛しているだけ、って言ったら信じる?」


その言葉が冗談ではないとしたら・・・・


顔に手を触れれば、熱くなっているのが分かるほどに私の頬は赤くなっていた。

まだ私はグレン殿下のことをよく知らない。

それでも、お父様もグレン殿下も私の味方だと言ったくれた。

それが涙が出るほど嬉しかった。

私は、聖女リエナを虐めた悪役。

学園を追放された身。

その日は本当は不安で眠れないはずだった。

しかし、女神に出会いもう一度人生を歩き出した。

お父様とグレン殿下の言葉で前を向けた。


それでも、きっと運命を変えられるのは私だけだ。


そう思うほどに「強くありたい」と願った1日だった。