リベスは、ただ私を見つめていた。

しかし、暫くしていつもの軽口のように話し始める。



「やっぱり甘いね、エイリルは。でも、俺は君の処罰を受け入れるよ」

「俺はもう前を向く。俺は王族として、パシュル国のために立ち止まっている暇などなかった」



リベスは私に頭を下げる。



「助言、感謝する」



その姿は王族そのもので、もう私が心配する必要などないことが分かる。

リベスは振り返ることなく、控室を出て行く。