若くていい男や、お金を持っている男がいればすぐに近づいていく。
その素行の悪さを神様は見ていたのだ。

「じゃ、じゃああのふたりは?」
「心配しなくていい。もう帰らせた」

切神の言葉に薫子はホッと安堵のため息を吐き出した。
あの引き締まった肌を思い出すとどうしても胸が騒ぐ。

「廊下の掃除をしますね」
お茶をこぼしてそのままにしてきたことを思い出し、薫子は慌てて屋敷内へと戻ったのだった。