そう言われて薫子はようやく納得した。
切神は元々ここにいなかった。

だから村人たちの願いを聞き入れることができなかったのだと。
もしや神様に見限られてしまったのではと思っていた薫子はホッと安堵のため息を吐き出した。

「盗賊についても少しは情報を仕入れている。すぐに縁切りしてやる」
「あ、ありがとうございます!」