そうして今まで村はやってきたのだ。
巫女のふたりが足を止め、神社の本殿へと続く扉を開けた。
その奥は暗くてよく見えない。
周囲が森で覆われているせいで、神社はいつでも薄暗かった。
こんな中で、数日分の食べ物だけを持って1人きりで過ごすのかと思うと、さすがに気が引けた。
だけどここでやめるわけにはいかない。
もう、決めたことなんだから。
薫子は緊張から何度も唾を飲み込み、そして大きく息を吸い込んでから本殿へと足を進めた。
薫子が完全に本殿へ入ってしまうのを確認してから、菊乃が籐のカゴを差し出してきた。
中には数日分の食べ物が入っている。
ほのかに栗ご飯の香りがただよってきて薫子は笑顔を浮かべて、菊乃を見つめた。
「わざわざ作ってくれたの?」
「これくらいしか、できないから」
涙がこみ上げてきているのだろう、菊乃の言葉は切れ切れだった。
菊乃の優しさがカゴを持った両手から伝わってくるようだった。
巫女のふたりが足を止め、神社の本殿へと続く扉を開けた。
その奥は暗くてよく見えない。
周囲が森で覆われているせいで、神社はいつでも薄暗かった。
こんな中で、数日分の食べ物だけを持って1人きりで過ごすのかと思うと、さすがに気が引けた。
だけどここでやめるわけにはいかない。
もう、決めたことなんだから。
薫子は緊張から何度も唾を飲み込み、そして大きく息を吸い込んでから本殿へと足を進めた。
薫子が完全に本殿へ入ってしまうのを確認してから、菊乃が籐のカゴを差し出してきた。
中には数日分の食べ物が入っている。
ほのかに栗ご飯の香りがただよってきて薫子は笑顔を浮かべて、菊乃を見つめた。
「わざわざ作ってくれたの?」
「これくらいしか、できないから」
涙がこみ上げてきているのだろう、菊乃の言葉は切れ切れだった。
菊乃の優しさがカゴを持った両手から伝わってくるようだった。



