「聞いたー? 千秋先輩に、とうとう彼女が出来たらしいよ!」 「そうそう。なんでも、スッゴイ美人なんだって~!」 「でも彼女が病弱で、奏さんが必死に介抱してるんだって」 「なにそれ泣ける~!」 そんな噂が、私の耳に入ったから。 そして、そんな噂を肯定するように。 「あ、奏さん!」 「澪音……ごめん」 一緒に帰った次の日から。 奏さんは、私を避けるようになったのでした。