「なんで、あんな不良が、あんなかわいいジュース屋さんでジュース買ってるの~!」



捕まりそうになったから、ダッシュで店を後にした。

だけど、ジュースを一気飲みした不良たちも、「待てー!」と怒号を上げながら、全力ダッシュで近寄って来る。



「やだ、来ないで……!」



大きな道を選んで走っていたつもりなのに……挟み撃ちから逃げるウチに、私はいつの間にか小さな路地裏に迷い込んでしまう。

そして、今度こそ挟み撃ちにされ……

逃げ場は、なくなってしまった。



「この嬢ちゃんを連れて帰ったら、俺らいくらもらえるんだ?」

「さぁな。ただ、破格の値段って事は間違いねぇよ」