「あ、ここを抜ければすぐですよ」
玲菜さんが指し示したのはよくある横道。
大通りに比べたらせまいけれど、車が二台すれ違えるくらいの幅はある。
でも何だか変な感じがして一応警戒しながら道を進んだ。
そうして十歩ほど歩いたところで気づく。
「人が、いない?」
横道とはいえ休日の昼間、こんなに人の気配がないのはおかしい。
「みなさん! ちょっと待ってください。いったん大通りに戻りましょう!」
これは絶対に良くないやつだ!
そう思って叫んだけれど、遅かったみたい。
横道の入り口部分に、通せんぼするみたいに大き目のワゴン車が停まる。
その中から覆面をかぶった六人くらいの男の人が出てきた。
反対側に、と思ったときにはどこかのお店にでも潜んでいたのか、もっと多くの覆面男が現れ囲まれてしまう。
なにこれ、待ちぶせされた!?
でも、ここにはたまたま来ただけだし。それに案内してくれたのは玲菜さんで――。
「っ!」
瞬時に思い当たることがあって、まさかと思いながら玲菜さんを見る。
「な、どうしてこんな……いえ、これでいいの。連れて来いって言われたじゃない。でもあれ? 誰に言われたんだったかしら?」
あせったり冷静になったり、明らかに様子がおかしい。
柊さんたちはすでに私以外の護衛の人たちに囲まれて守られていたから、私は先に玲菜さんに声を掛けた。
玲菜さんが指し示したのはよくある横道。
大通りに比べたらせまいけれど、車が二台すれ違えるくらいの幅はある。
でも何だか変な感じがして一応警戒しながら道を進んだ。
そうして十歩ほど歩いたところで気づく。
「人が、いない?」
横道とはいえ休日の昼間、こんなに人の気配がないのはおかしい。
「みなさん! ちょっと待ってください。いったん大通りに戻りましょう!」
これは絶対に良くないやつだ!
そう思って叫んだけれど、遅かったみたい。
横道の入り口部分に、通せんぼするみたいに大き目のワゴン車が停まる。
その中から覆面をかぶった六人くらいの男の人が出てきた。
反対側に、と思ったときにはどこかのお店にでも潜んでいたのか、もっと多くの覆面男が現れ囲まれてしまう。
なにこれ、待ちぶせされた!?
でも、ここにはたまたま来ただけだし。それに案内してくれたのは玲菜さんで――。
「っ!」
瞬時に思い当たることがあって、まさかと思いながら玲菜さんを見る。
「な、どうしてこんな……いえ、これでいいの。連れて来いって言われたじゃない。でもあれ? 誰に言われたんだったかしら?」
あせったり冷静になったり、明らかに様子がおかしい。
柊さんたちはすでに私以外の護衛の人たちに囲まれて守られていたから、私は先に玲菜さんに声を掛けた。



