家族の能天気さにあきれ果てたあたしだけれど、三大珍味はムカツクほどにおいしかった。
お母さんはこんな食材を料理したことはないハズだけれど、いつもの食事よりもずっと箸がすすんでしまった。

あの双子がうちの家に投下した爆弾は、1人冷静な判断をしていたあたしをも巻き込んでしまった。
という感じだ。
少し負けた気分になりながら夕食を終え、2階の自室へと向かう。

カバンを開けるとスマホがチカチカ光っていることに気がついた。
そういえば今日1日スマホを開いてないんだっけ。

そう気がついてスマホを見てみると、桃谷高校の友達から何通ものメールがきていた。
みんな。やっぱりあたしのことを心配してくれてたんだ!
胸がキュンッと切なくなる。

そしてメールを確認していると、徐々にあたし表情は険しくなってきた。

届いている友達からのメールはほとんどが芸能人のサインをもらってきて!という内容なのだ。
時々、突然の転校で寂しいよ。