瞬間、背中に軽い衝撃と冷たい感触を受けた。 一瞬思考回路が停止する。 下を向くと。スカートから泥水がポタポタと流れ落ちて行くのが見えた。 シャツを引っ張って背中の方をみると、ドロドロに汚れてしまっている。 「あ、ごめんねぇ。手が滑っちゃった」 見るとリーサの手には泥水がこびりついているバケツが握られているのが見えた。 こいつ、元々用意してたな。 あたしの中でふつふつとわきあがっていた怒りが……ついに、切れた。