お茶会を始めてしばらく経った頃、エリス様がふと周りを何か探すように見渡した。

「あら?リーネット様にプレゼントでイヤリングを用意していたのに、部屋に置き忘れて来たみたい。・・・アルト、取って来てくれるかしら?」

「ああ」

アルト様がそう仰って、立ち上がり部屋を出ていく。

すると、エリス様が私の方を振り返る。

「・・・アルトは優秀でしょう?」

突然の質問に私はすぐに反応出来ない。