「俺は、【レータ・カルデ】ではないよ」 「っ!?」 アルト様は、さらに私に近づく。 そして、私の首を掴むようにそっと触れた。 「でも前も言った通り君を殺したのは、俺」 アルト様に首を絞められたわけでもないのに、息が苦しくなる。 震える私を見て、アルト様の表情が変わる。 アルト様は悲しそうな表情で私の目をじっと見つめている。 「アルト様、先程の賭けに勝つために私は貴方の愛を信じると述べましたわ」 「では何故、貴方は自身が殺した者を愛するのですか?」