私は、アルト様から目を逸らさない。

怖くないと言えば、嘘になる。

しかし、ここで怖気付く自分になどなりたくない。



「絶対に嫌ですわ!・・・何も考えず、貴方に愛されるなど冗談じゃない。私は、自分の気になることは自分で解明すると決めていますの」



「・・・それでこそ俺の愛するリーネだ」



アルト様が満足したように、私の元から去っていく。


私たちを照らす夕暮れの光が、残酷なほど輝いていた。