ほとんどの人が大体一限分だけ休んで教室に戻っていく。

だから、夏目君もそうだと思っていた。

しかし一限、二限、三限分に突入しても夏目くんは寝たままだった。

私はそーっとベッドから起き上がり、森崎先生の近くに行く。

そして、小声で話しかけた。

「夏目くん、寝すぎじゃないですか!?」

「頭が痛くて辛いんだろう。ゆっくり休めばいいと思うが・・・」

「私、もう眠くもないのにベッドに包《くる》まってるの限界です!」

「菊野、お前はもう少し夏目の心配をしろよ」

「それはそうだけど・・・!」

その瞬間、夏目くんが寝ているベッドの周りのカーテンが開く。