「よし!それで、夏目くん!もう一回聞いていい?・・・私のこと好き?」
夏目くんが戸惑いながらもこの前と同じ言葉言う。
「大好き」
その瞬間、私はそっと夏目くんにキスをした。
そして、思いっきり笑う。
「私も大好き・・・伝わった?」
その時、初めて夏目くんの震えた声を聞いた。
「・・・由葉が笑ってくれた。作り笑いじゃなくて、初めて笑った・・・」
「ずっと入学してから人のために走り回る由葉が気になってた。でも、ある日、隠れて泣いてるのを見たんだ」
「なんか由葉には笑顔でいて欲しいって心の底から思ったんだ」
震えた声を何とか抑えようとしている夏目くんに、私は一歩だけ近づく。
「夏目くん、お願いがあるの。ちょっとこっちに来て」
私は夏目くんをベッドの近くへ連れて行って、二人でカーテンの中に入った。



