『ていうかみよのんってさ、___じゃね?あまりにも短期間すぎるって活動』
「……私だってさ、描けたらいいなぁ、とは思うよ……」
右手をきゅ、と握る。
私はいつも左手を使っている。
だからよく間違えられるけど、私は元から左利きじゃない。
前は、右利きだった。
まだ使えた右手で、絵をかいていた。
でも、それが無理になって。
世界から、色が失われて行くみたいで。
世界から、きらきらは消えていって。
なんで絵が好きだったのかも、少しずつ薄れていった気持ち。
もう、なんかめんどくて、いやになって。
だから、鹿野くんの絵を見たとき、モノクロだった世界に、また光が差した。
きらきらがあふれて、どうして絵が好きだったのかも鮮明で。
あぁ、私は鹿野くんを探し求めていたんだと、気づいた。