「みやのんのクラスの10番……で、イケメン……。え?名前?アンタ知らないの!?」

「何が―?」

「ふわふわぽわぽわしてほんっと―に心配……」



なぜか心配されている私。

鹿野 円居(かのまるい)。同じ学校で同じ学年で同じクラスで神絵師でイケメンなあの人は、そーいう名前らしい。

これは……絶対捕まえておかねば……。


翌日、鹿野くんが来て、椅子に座った瞬間に顔を寄せる。



「ねぇっ、お願い、絵、見せてよっ」

「朝から騒々しい。間違えて動物園来たっぽい」



もはや人の域を超え動物認定されてしまった。

というか認定されてる?神絵師に?



「ふふふ……うふふ……」

「きも」



バッサリ行きますね、鹿野くんよ。

バッサリ切られかけても、まだまだ食らいつく。



「絵!見せて!」

「いや、なんで」

「見たいから!」

「おかしいわコイツ」