「却下」

「えー、なんで!?」




「(なんでってそんなの、)」


いつも森永を描いてるから、森永が描かれた絵、見せんの恥ずいだろ。






「いいんじゃねぇの、テキトーでも。それが絵を描けなくなったアンタががむしゃらにやった結果なんだろ」

紡がれる言葉に、貫かれる瞳に、そんな君に。






「……絵、描けたらいいのに……」

呟かれる言葉に、その姿に、心配かけさせまいと笑う君に。








————恋に落ちた、だけ、






〈End〉