朔くんに、そう伝えられた時。


私は、ポカンとしていた。だけど、聞いたこともない話にそんなわけないよ〜と言って焦りを隠した。


話を変えて、夜ご飯は何にするかとか、相談して……。

寮の部屋に戻ってきたのだけれど——



「はぁぁぁっ……」


ソファに座りながら、それはそれはとても大きなため息をこぼしていた。


だって……私が、結都さんと婚約してる?

そんなわけ、ないじゃん……!!


「大丈夫?瑠奈。ココア作ったんだ。よかったら飲んで」

「……!うん、ありがとう!」


私、ココアすごく好きなんだよなぁ。

前に好きなものの話した時、ココアって言ったの覚えててくれたのかな?


だとしたら、とっても嬉しいなぁっ……!