Side:???


分かっていたはずだ。

私の願いなんて叶わないと。


性懲りもなく湧き出た、期待や希望といった類のものが、吹き飛ぶ傘と一緒に無くなる。

空っぽになった胸を満たすのは、諦めの気持ちだ。




「何、気持ち悪い目~してんだよぉ!」


「すみません……」




同じ言葉を、何回言われただろう。

辛気臭い、気持ち悪い。

私がそんな風体をしているから、いつも人をいらつかせて、通りすがりの人にだって暴力を振るわれる羽目になる。


話しかけてこない人だって、私から目を背けて、避けるように早足で去っていくのが常。

悪いのは、私なんだ。




「ハッ、自分は不幸です~、ってかぁ? 被害者ヅラしやがって、悪いのは全部俺とでも言いたいのかよぉ!」