海に着くと、人は一人もいなかった。

「あの・・・冬の海って何をするんですか?」

「うーん、眺める?」

「すぐに終わりません!?」

「結羽は風情がないなぁ。じゃあ、なんか面白い話でもしてよ」

「そんなのありません。あ、でも、柊斗さんに聞きたいことがあったんです」

「うん?なに?」

「なんで、チャラいんですか?」

「え、急に何?」