「休みなよ。緋奈ちゃんは僕にとっても大事な子だから、辛そうにしてるのは見ていられない」
「だ、大事な子って……」
持ち上げすぎ、と笑って誤魔化そうとしたけれど、満くんは優しい微笑みのまま少し顔を近づけてきた。
「大事な子だよ……本当に良い香りだ。この香りだけでも君が欲しくなる」
「え、っと……」
「……ああ、ごめんな」
戸惑う私を察してか、満くんはすぐに離れてくれる。
「でも僕だって君を欲しいと思ってるんだ。血だけじゃなくて、君の全部を」
「っ⁉」
いつも穏やかそうにしている満くんまでそんな風に言って来るとは思わなかったから少し驚いてしまった。
「えっと……その……」
「悪い、困らせるつもりはなかったんだ。いいから休みなよ」
「う、うん。そうさせてもらうね」
熱くなって戸惑う私に苦笑する満くん。
休むよううながされたのをいいことに、私は逃げるように自室へ戻った。
《Luna》のみんなは優しいけれど、同時に私が欲しいと伝えてくるのが難点かもしれない。
仕方ないとは思うけれど、私の心臓が持ちそうにないと思った。
そんな日々を過ごしていた数日後。
沢くんから「悟志見つけたよ!」という報告を受けたのだった。
「だ、大事な子って……」
持ち上げすぎ、と笑って誤魔化そうとしたけれど、満くんは優しい微笑みのまま少し顔を近づけてきた。
「大事な子だよ……本当に良い香りだ。この香りだけでも君が欲しくなる」
「え、っと……」
「……ああ、ごめんな」
戸惑う私を察してか、満くんはすぐに離れてくれる。
「でも僕だって君を欲しいと思ってるんだ。血だけじゃなくて、君の全部を」
「っ⁉」
いつも穏やかそうにしている満くんまでそんな風に言って来るとは思わなかったから少し驚いてしまった。
「えっと……その……」
「悪い、困らせるつもりはなかったんだ。いいから休みなよ」
「う、うん。そうさせてもらうね」
熱くなって戸惑う私に苦笑する満くん。
休むよううながされたのをいいことに、私は逃げるように自室へ戻った。
《Luna》のみんなは優しいけれど、同時に私が欲しいと伝えてくるのが難点かもしれない。
仕方ないとは思うけれど、私の心臓が持ちそうにないと思った。
そんな日々を過ごしていた数日後。
沢くんから「悟志見つけたよ!」という報告を受けたのだった。



