さらには、見限った人たちは、さっさと反皇族派に寝返った。いずれにせよ、皇族はおバカな皇太子のお蔭で他の勢力にとってかわられる。

 なにせ皇族が支配者でいられるのは、お父様のお蔭だから。そのお父様を追放するだなんて自殺行為に等しい。

 その地位を狙っている宰相とその一派は、どれだけよろこんでいることでしょう。

 わたしや父に感謝しているかもしれない。

 それから、皇太子に対しても。おバカすぎてありがとう、と。