だから、いや、うん。 まぁ、そうかなとは思ってたけど。 付き合ってるの分かってたけど。 やっぱり結婚発表を聞いてしまうと、気持ちがズーンと沈んでしまう。 おめでたいニュースなんだからこんな気持ちになることに申し訳ないとは思ってる。 でも、だめだ。 「はぁ〜」 今度は長いため息が出てしまった。 「依里紗ちゃんどーしたの? 元気ないねぇ?」 突然、誰かの声がした。 うわ、今1番聞きたくない声だ。 「なんですか。」 無視したい気持ちを堪えて、嫌々後ろを振り向く。