「ど、どうぞ・・・」

私が和菓子を差し出すと、成紀さんは首を振った。

「冬奈に食べさせて欲しいな」

「いや、えっと・・・」

「早く」

成紀さんが口を開ける。

私は顔に熱が集まるのを感じながら、なんとか成紀さんに和菓子を一口差し出した。

「うん、美味しい」

成紀さんが満足そうに微笑む。