長澤さんの準決勝が終わった後、他の学年の準決勝もどんどん進められていった。
そしてお昼を挟んで今は三位決定戦も終盤といったところ。
ちなみに中等部一学年の三位は長澤さんの相手の子だった。
「ど、どうしよう……手の震えが止まらないよ」
新バージョンの《シング・バトル》用の“ハコ”近くで一人待機していた私。
どうしてかさっきから手の震えが止まらないんだ。
武者震い?
それとも本心では長澤さんとのバトルが怖いと思ってる?
決勝戦前の緊張からか自分の体なのにうまくコントロール出来ない。
さっきまでは大丈夫だったのに……。
少し前、千代ちゃんたち三人と一緒にいた頃までは大丈夫だった。
でも、観覧席に向かうみんなと別れた途端どうしてか震え始めちゃったんだ。
「流歌? どうした?」
そんなときに雄翔くんが様子を見に来てくれた。
今日はやっぱり忙しいみたいで、なかなか一緒にいられない雄翔くん。
こうしてバトル前に来てくれるだけで十分だから、心配まではかけたくなかったのに。
「手、ふるえてる」
私が何か言う前に気づかれちゃった。
「あ、心配しないで。多分そのうち治まるから――っ!」
言葉の途中で、雄翔くんが私の手をキュッと掴む。
真剣な目が真っ直ぐ私を見下ろしていて、息をのんだ。
そしてお昼を挟んで今は三位決定戦も終盤といったところ。
ちなみに中等部一学年の三位は長澤さんの相手の子だった。
「ど、どうしよう……手の震えが止まらないよ」
新バージョンの《シング・バトル》用の“ハコ”近くで一人待機していた私。
どうしてかさっきから手の震えが止まらないんだ。
武者震い?
それとも本心では長澤さんとのバトルが怖いと思ってる?
決勝戦前の緊張からか自分の体なのにうまくコントロール出来ない。
さっきまでは大丈夫だったのに……。
少し前、千代ちゃんたち三人と一緒にいた頃までは大丈夫だった。
でも、観覧席に向かうみんなと別れた途端どうしてか震え始めちゃったんだ。
「流歌? どうした?」
そんなときに雄翔くんが様子を見に来てくれた。
今日はやっぱり忙しいみたいで、なかなか一緒にいられない雄翔くん。
こうしてバトル前に来てくれるだけで十分だから、心配まではかけたくなかったのに。
「手、ふるえてる」
私が何か言う前に気づかれちゃった。
「あ、心配しないで。多分そのうち治まるから――っ!」
言葉の途中で、雄翔くんが私の手をキュッと掴む。
真剣な目が真っ直ぐ私を見下ろしていて、息をのんだ。